導入事例
全国80店舗のiPad管理にLanScope Anを採用 「1ヶ月30分」で実現する効果的な管理方法とは
- 株式会社コーエン
基本情報 |
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お客様とのコミュニケーション手段としてiPadを店舗で活用
iPadの導入を推進したのは、販売促進部 販売促進課 課長代理 野邊氏だ。
「店舗での接客ツールとしての活用とペーパーレス化を目的としてiPadの導入を決めました。接客業務では主に商品カタログやオンラインサイトを、また社内業務としては店舗運営に必要な各種資料をiPad上で閲覧できるので、印刷費を減らすことができコスト削減にも繋がると考えました。」(野邊氏)
現在、コーエンは全国80店舗にiPadを配布し、その活用方法は実に様々だ。ユナイテッドアローズが開発した業務アプリを導入し、在庫状況や売上実績をiPadで確認している。お客様がお探しの商品が在庫切れだった際に、近くの他店舗にないかをiPadでもリアルタイムに確認できるようになったという。
さらにファイル共有アプリ「Watch Dox」をiPadに導入。商品画像や売り場作りに必要な商品配置やレイアウトに関する情報、さらには店長会議等の会議資料をアップロードすることで、全スタッフが見たい時にいつでも閲覧でき、以前よりも効率的に情報共有ができるようになった点も大きい。
「iPadの導入で、お客様とのコミュニケーションはとてもスムーズになりました。」こう語るのは、コーエン ジェネラルストア新宿ペペ店 木内氏だ。
「新宿ペペ店は、ホテルと隣接しているため外国のお客様のご来店が非常に多いです。言葉がうまく通じない時にはiPadで「Google 翻訳」アプリを活用しています。さらに道を尋ねられた際にも、以前はわざわざお客様にレジ横まで来ていただき、PCを覗き込みながらご案内していました。非常に不自由でお客様にいつも申し訳ないなと思っていました。iPadは簡単に持ち運びができるので、今ではお客様に移動していただかなくても、その場でご案内ができるので助かっています。」(木内氏)
さらに、オンラインストアに掲載中の服を探して来店された際に以前は、商品の色や素材、いつ頃オンラインストアをご覧になられたのかなど細かくお客様に確認する必要があり、目的の商品を見つけるまでに時間がかかっていたという。現在では、実際にお客様と一緒にiPad上でオンラインストアを確認できるので、どの商品をお探しなのか簡単に確認ができるようになった。
お客様の1つ1つの要望にお待たせすることなくスムーズに対応できることが、お客様の満足にも繋がっている。これがiPadの店舗活用の効果だろう。
コーエン ジェネラルストア新宿ペペ店 木内様
iPadは店舗での接客業務に活用
オンラインストアにiPadからアクセスし案内
導入の決め手は、管理コンソールの使いやすさと
LanScopeブランドへの信頼
iPadの店舗活用を支えるのは、店舗支援部 情報システム課 課長代理 馬場氏だ。馬場氏は、iPadを各店舗に配布するまでの設定業務から日々の管理業務を一手に担っている。
全国の店舗で利用するiPadを効率的にそしてセキュアに管理するために馬場氏が導入したのが、MDM(Mobile Device Management)製品「LanScope An」だ。
「以前からLanScopeブランドについては、知っていました。LanScope Catは、IT資産管理ツールとして導入実績が多い有名な製品なので信頼性がありました。また実際に3製品ほど体験版を利用し機能を試しましたが、管理コンソールの使い勝手が一番良かったので、LanScope Anの導入を決めました。」(馬場氏)
株式会社コーエン 情報システム課 馬場様
iPadの設定作業を大幅に効率化
業務に必要な4つのアプリやWi-Fi設定を配信
コーエンはブログでの情報発信にも力を入れ、ブログを見て来店されるお客様も多いという。店舗ごとに記事を投稿し、毎日そのアクセス数がブログサイトで発表される。記事の投稿は、iPadを使って売れ筋やイチオシ商品を撮影し「ブログ投稿アプリ」を使って店舗スタッフ自身が行うという流れだ。 馬場氏は、iPadを店舗に配布する前にこの「ブログ投稿アプリ」を含め複数のApp Store無料アプリをLanScope Anから配信し、インストール作業を行っている。
「店舗の新規出店に合わせiPadを配布する際に、必ず店舗で利用してほしい4つのアプリ「ブログ投稿アプリ」、「Google 翻訳」、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」、「coen OFFICIAL APP」をLanScope AnからiPadに配信しています。iPadにインストール通知のメッセージが表示されるので、アプリ配信作業もスムーズに行うことができています。さらに、この4つのアプリはLanScope Anで「必須アプリ」として登録しているので、万が一アンインストールされてしまった際も、対象のiPadをアラートで気づくことができるので、安心です。」(馬場氏)
現場のスタッフに積極的にiPadを活用してほしいという考えから、コーエンではApp Storeを禁止せず自由にアプリをインストールできるようにしている。しかし、iPadがお客様の目に触れる機会は多くあるため、不適切なアプリのインストールは管理者として避けたい。そのため1ヶ月に1回程度、「インストールアプリ情報一覧」画面から業務上不要なアプリがインストールされていないかどうか、定期的に確認している。
さらにLanScope Anを使って配信するのは、アプリだけではない。店舗ごとのWi-Fi設定情報をLanScope Anから配信している。LanScope Anから配信したWi-Fi設定の構成プロファイルやアプリは、不要になった際に遠隔で取り除くことができるので、一度配布したiPadをわざわざ回収する必要がなく、便利だという。
全国80店舗のiPad管理にかかる時間は「1ヶ月たったの30分」
LanScope Anを活用し、効果的な管理を実現
現在、馬場氏は1人でiPadの管理業務を任されている。もちろん他の業務も兼務しているため、iPadの管理業務に多くの時間を割くことはできない。そこで、LanScope Anの「稼働管理」レポートや「アラート機能」を活用することで、時間をかけない効率的な管理を実現している。
「iPadの管理業務にかかっている時間は、1ヶ月30分程度ですね。予めLanScope Anで、パスコードや空き容量、アプリ利用に関するセキュリティポリシーを設定しているので、違反している端末のみを確認するだけで運用をまわすことができています。」(馬場氏)
3日に1回程度、業務の空き時間に未稼働端末がないか「稼働管理」レポートを確認し、全国80店舗のiPadがきちんと利用されているかどうかをチェックしているという。またiPadの位置情報も取得しているため、万が一、店舗から持ち出された際などにも「移動履歴」画面からiPadを追うことができるので安心だ。
さらに、iPadのOSバージョン管理にもLanScope Anを活用している。在庫状況・売上実績を確認できる業務アプリはIn-houseアプリであるため、最新のiOSバージョンがリリースされたタイミングで、毎回動作検証を行い、動作に問題ないことを確認してからiOSのアップデートを許可する運用を行っている。そこで許可が下りる前に誤ってアップデートしている店舗がないか、馬場氏は「資産情報一覧」画面のグルーピング機能を活用し、iPad全台のOSバージョンを確認している。
「管理画面を1台1台クリックしてOSバージョンを確認するのは非常に面倒ですが、LanScope AnならOSバージョンでグルーピングするだけで、88台のiPadをOSバージョン毎に並び替えてくれます。動作検証前に誤って最新バージョンにアップデートした店舗がないか簡単に確認できるので、便利ですね。」(馬場氏)
またiPadのパスコード設定に関わるポリシーもLanScope Anから適用し、会社のルールに則ったパスワードが設定されるように監視できる体制を構築できていると馬場氏は話す。
店舗スタッフの要望、意見をいち早く取り入れたい。
管理者と現場をつなぐ「メッセージ・アンケート」機能を活用
iPadの管理者として、現場で実際にiPadを使う販売スタッフの声をいち早く取り入れたいと馬場氏は話す。
「都内の店舗には定期的に訪問する機会があるので直接スタッフと会話する機会がありますが、九州や東北などの遠方にはなかなか行く機会がないので、今後はLanScope Anの「メッセージ・アンケート」機能を使って、iPadをもっとこんな風に活用したい、といった要望や意見を全国80店舗から回収したいですね。」(馬場氏)
情報の共有やスマートデバイスの活用が求められる現在において、積極的にiPadを店舗に導入し、お客様とのコミュニケーションに役立てているコーエンの活用方法は、業種や業態を超えて参考になるだろう。
馬場様(左)、同社 販売促進部 販売促進課 野邊様(右)