工学系計算ソフトウェアや物理特性をシミュレーションするソフトなどの販売を手がける株式会社テラバイトは、社員約50名のうち技術職が30名近くを占める。
また、社内のIT関連の管理やセキュリティの実務は諏佐氏が担当しており、いわゆる「ひとり情シス」だ。「インフラ全般やセキュリティなどの情報システム関連の業務を担当するほか、一般的な総務事務も担当するなど、幅広い業務に従事している」と諏佐氏は話す。
加えて、同社では、エンドポイントセキュリティ対策として、これまで従来型のアンチウイルスソフトを利用していたが、メーカーの販売形態が変わり、契約を更新することとなったため、この機会に導入製品を見直すことになった。
これまで利用していた従来型のアンチウイルスソフトにはいくつかの課題があり、例えば、ライセンス管理の問題である。「何度もライセンス追加を繰り返していたため、契約終了日が複数に分かれてしまっていた。そのため、ライセンス管理が煩雑で、管理工数がかかったり、製品のボリュームディスカウントが適用されないといった問題があった」と諏佐氏は話す。
その他にも、管理サーバー運用上の課題もあった。従来のアンチウイルスソフトはオンプレミス型の製品のため、自社で管理サーバーを構築し管理・運用していた。そのため、サーバー障害時やバージョンアップ時には、自社で対応する必要があったが、専任のシステム担当者を設けることができない、ひとり情シスという体制が続いており、中長期的な運用を考慮した際に、現状の運用体制が維持できるかが不透明であったという。
また、従来のアンチウイルスソフトは、設定が必要な内容が多く、管理するのが難しかったと諏佐氏は振り返る。運用にあたって重要となるポリシーの設定についても、設定の難しさが要因となり、必要性は認識していたものの、数年前に前任者から管理を引き継いでから定期的な見直しができていない状態だった。
このような課題を抱えていたため、従来のアンチウイルスソフトの販売形態が変わり契約を見直すタイミングで、できる限り少ない工数で管理ができ、AIによって未知の脅威にも対応できる次世代型のアンチウイルス製品である「CylancePROTECT」の導入が検討された。