データーランドは自社導入を契機に、以後1年間で約15社にDeep Instinctの提案・導入を行ってきた。
クライアント企業にDeep Instinctを導入する際に、自社導入で蓄積したノウハウが多分に活かされている。
「導入する際のインストール手順やポリシー設定など、クライアント企業様側で表示される管理コンソール画面についてよく理解できているため、スムーズに担当者様にご案内できた。」(市瀬氏)
また、データーランドでは、自社導入時の検証期間に実施した従来型アンチウイルス製品と次世代型AIアンチウイルス製品であるDeep Instinctを併用して両者の比較を行った結果について、それぞれのマルウェア検出レポートをドキュメントにしてクライアント企業に提供している。「従来型アンチウイルスで検出できなかったマルウェアが、Deep Instinctでは検知できており、こうした検知率の高さが、弊社においても、弊社のクライアント企業様においても、製品への信頼に変わっている」と市瀬氏は述べた。
また、導入効果としては、市瀬氏はDeep Instinctの検知率の高さと精度の高さを挙げた。「Deep Instinctのマルウェア検出精度は非常に高いので、安心して運用がすることができます。高品質な製品として、弊社の大切なクライアント企業様に自信を持ってご提案できるのです。」(市瀬氏)
データーランドがDeep Instinctを提案・販売したクライアント企業におけるユニークな例として、サポートが終了してしまったサーバーを更新し、サポートを受けられる最新状態にアップデートが完了するまで、そのサポート切れのサーバーの延命策にDeep Instinctが貢献したというエピソードがある。
「そのクライアント企業様はサーバー刷新を検討されていたが、サポート終了に間に合わなかった。そして、サーバーを刷新するまでの間、提供元のサポートが切れてしまいリスクがある状態になってしまったサーバーを守るため、当初は他社のAI型アンチウイルス製品の導入を検討していたが、インストールができなかった。しかし、Deep Instinctはインストールすることができ、サーバー刷新までの間、運用を行うことができた」という。
その結果、サーバー刷新までの一定期間、サーバーを安全な状態に保つことができ、かつ、その後のサーバーの更新も、クライアント企業の環境・内情を考慮できるようになったデーターランドで請け負うことができたそうで、Deep Instinctの提案・販売が同社に大きなビジネスメリットをもたらしたと市瀬氏は語った。
こうした実績の積み重ねにより、最近では、Deep Instinctにはライセンス費用だけでなく運用コストも含めたトータルでコストメリットがあるという認識がクライアント企業に広がっており、当初採用が多かった管理対象の端末が少ない中小企業だけでなく、端末が多い企業においても導入の検討が進むようになってきたと市瀬氏は手応えを感じているという。
「これまで、ライセンス費用単体で比較すると、従来のアンチウイルス製品との価格差が明らかになってしまい、結果的に導入をためらうクライアント企業様がいらっしゃった。しかし、ライセンス費用に導入後の更新等にかかる費用を加えてトータルで比較すると、更新費は挿入台数分が毎年乗算でかかってくるわけなので、2年後、3年後…と年数が経つほどランニング費用が低減できる。この点を說明して、導入を決断いただくケースが増えている。」(市瀬氏)
前述のエージェントのアップデートが管理コンソールから一元的に行えるという運用負荷が低い点に加え、Deep Instinctはクラウド型の製品のため、管理サーバーを自社で用意する必要がない。この点も運用負荷軽減とコスト軽減につながり、Deep Instinct導入の大きなメリットだという。