エンドポイント保護を強化し、第一交通産業グループ全体で安心してネット接続できる環境を整備

会社名第一交通産業株式会社

製品
会社規模
5000名以上
事業内容
タクシー事業、ハイヤー・バス事業、不動産事業など「総合生活産業」
業種
URL
https://www.daiichi-koutsu.co.jp/

日本一の保有台数を誇るタクシー事業や、ハイヤー・バス事業、不動産事業など「総合生活産業」として人々の生活に近い領域のビジネスを手がける第一交通産業グループ。同社は高まるサイバーセキュリティの脅威に対するエンドポイント保護の強化という課題に対し、多様化する端末をマルチOSで統合的に保護可能なソリューションを検討しており、次世代型AIアンチウイルスとして「LANSCOPE サイバープロテクション powered by Deep Instinct」(以下Deep Instinct)を導入した。導入の経緯や導入後の効果などについて、第一交通産業株式会社のIT戦略室 室長 小田 典史 氏と千代原 孝義 氏に話を聞いた。

導入の経緯:従業員に依存したパターンファイル更新作業から脱却し、管理者が一元管理できる製品を検討

グループ全体のIT戦略の企画やシステム開発、業務PC等の保守・運用を担う小田氏は「パターンファイル型のアンチウイルスでは防ぎ切れないサイバーセキュリティの脅威が増えてきた」と話す。

これまではPCを購入した際にバンドルしていたパターンファイル型のアンチウイルスを利用していたが、未知のマルウェアを防ぎ切れないことに課題を感じていた。そこで未知・既知を問わずにマルウェア検知率の高い次世代型AIアンチウイルスの導入を検討したという。

また、グループ傘下には多岐にわたる企業があり、PCだけでなくタブレットやスマホなども含め、業務に利用する端末は多様化している。タクシー等に搭載する車載端末の開発も進んでおり、それらは「自社開発した端末管理の仕組みを用いて運用を行っているが、アンチウイルスについては、さまざまな端末を統合的に保護・管理でき、今後起こりうるIT機器の多様化にも備えられる製品を必要としていた」と小田氏は話した。

運用面では「パターンファイルの更新」に関する課題があった。小田氏によると、これまでは最新のパターンファイルが適用されているか、管理者側で把握することが難しかった。そのため端末によってはパターンファイルの更新タイミングを逃し、最新のパターンファイルが適用されていなかったためにマルウェアに感染してしまうケースもあったという。「幸い、感染による被害は出ていないが、今後はPCだけではなくタブレットやスマホを含めた管理が必要になるため、マルチOSに対応しており、管理者側が一元管理できる製品を検討した」と小田氏は説明する。

選定のポイント:「マルチOS」対応でマルウェア検知率が高く、管理コンソールの使い勝手が良い点が決め手

同社が求めていた要件であるマルチOS対応や、マルウェアの検知率が高く、パターンファイルの更新が不要で従業員のリテラシーに依存しないという条件に対して、複数のパートナーからDeep Instinctを紹介されたため、本製品の導入が決定した。

Deep Instinct導入の決め手となったポイントについて、小田氏は、まず「多様なOSを統合管理できる点」を挙げた。
「当グループには、業務でmacOSを使っている社員もおり、多岐にわたるOSでも管理ができる点が一番の決め手でした。」(小田氏)

また、もう一つのポイントとして「管理コンソールのわかりやすさ」も挙げる。小田氏によると、それまで利用していたアンチウイルスソフトは、「マルウェアを検知しても、現場の担当者から連絡をもらわないと対応ができないことが課題だった」という。

その点、Deep Instinctでは、管理コンソール上で検知状況が把握できるため、管理者側からスピーディな対応が取れる点が魅力だった。加えて、「管理コンソールはインターネットに接続できる環境であれば、場所を問わずに確認できることも大きなポイントだった」と小田氏は話す。

さらに、Deep InstinctはAIを活用した次世代型AIアンチウイルスソフトということで、従来のアンチウイルスソフトでは検知することが難しい未知のマルウェアに対しても検知率が高い点も評価された。

導入の効果:パターンファイルの更新を気にせず、利用者が安心してネット接続できる環境が整備された

このようなポイントが評価されて導入に至ったが、導入時については、管理者側でDeep Instinctのインストーラーを配信しバックグラウンドで自動適用する方法も検討したが、初回の展開ということもあり、管理者が個別に対応し管理コンソールでインストール状況が反映されるかの確認をしながら、最初は本社部門から展開を進め、その後は、営業所などの拠点に順次、展開を進めていったと千代原氏は振り返る。

導入後の日常的な運用は、Deep Instinctで検知したファイルが業務に必要なファイルなのか、悪意のあるファイルなのかを確認することが中心だという。「検知アラートは1日に数件程度届いている状況だが、日常的にはそれ以外の運用作業は発生していないため、管理側の負荷が少ないにも関わらず、感染前にマルウェアを防げているという実感につながっている」と千代原氏は説明した。実際にDeep Instinct導入後はマルウェアに感染していないという。

また、小田氏は、運用を通しても直感的で操作しやすい管理コンソールを評価しているという。「これまでは各端末で何かが検知された場合、現地に赴いてその端末を調べないと原因がわからなかったが、Deep Instinct導入後は、管理コンソールで端末の状況がわかるので、管理者としても安心できる」と話す。

Deep Instinctの導入効果については、パターンファイルの更新状況を管理者が日常的に気にすることがなくなったため、管理工数の削減につながっていること、そして製品の導入によりグループ全体で安心してネット接続できる環境が整備された点を小田氏は挙げた。

「私自身、海外に出張することもあり、その際には滞在先のホテルなどでWi-Fi接続する機会があります。Deep Instinctはさまざまな脅威やリスクに対し、ユーザーが特に意識することなく安全にネット接続することを支えてくれてくれており、海外でも安心して仕事ができることで導入効果を実感しています。」(小田氏)従業員から「PCが使いづらい」「挙動が遅い」といった不満が上がることもなくなり、「ウイルス対策ソフトの存在を意識することなく」業務ができているとのことだ。

また、コロナ禍を経て、同グループでも在宅勤務の機会が増え、働く場所が多様化している状況で、安全な業務環境を構築して従業員に仕事をしてもらうことは、会社として重要なことだと小田氏は話す。

「場所を問わない働き方を実現するために、従業員がどこにいても同じように安全な管理を実現できるDeep Instinctは重要な役割を担っている」と評価した。

今後の展望:ますます多様化するエンドポイントの保護強化をグループ全体で実現したい

エムオーテックスのサポートについては、運用上の不明点に関してメールで何度かサポートを受けたことがあるとのことで、「エムオーテックスのサポートは応答がはやく、回答内容も丁寧で的確だった」と千代原氏は振り返る。

今後の展望について、小田氏は、「インターネット利用端末のあり方が大きく変わってきている」とした上で、「引き続き、業務で活用する端末のバリエーションが増加していくことが予想されるため、グループ全体で対応してエンドポイントの確実な保護を実現していきたい」と締めくくった。

※本事例は2023年7月取材当時の内容です。

 

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