導入事例CASE

オンプレミス製品からの移行で実現できたPC・スマホ一元管理
充実のPC管理機能が採用の決め手に

株式会社日本オープンシステムズ
基本情報
設立
1990年7月
デバイス数
800台
従業員数
386名(2023年9月21日現在)
URL
https://www.jops.co.jp/
事業内容
システム開発事業、システム運用事業、システム検証事業、ITインフラ構築・運用事業、AWSクラウド構築・導入事業、各種ソリューションシステム導入事業、その他関連事業
利用用途
業務用デバイスの資産管理

株式会社日本オープンシステムズは、コロナ禍による働き方の多様化に伴って変化したPCなどのIT機器の使用環境に対応するため、IT資産管理の整備を急務としていた。そこで導入したのが「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版(以下エンドポイントマネージャー クラウド版)」だ。導入の経緯や導入効果について、同社 管理本部 情報システム部 部長の高岡 健二 氏と北陸システム開発部の赤江 賢治 氏に話を聞いた。

コロナ禍を経て社外で稼働する端末管理が急務に

同社ではもともと、ビジネスの成長とともに会社規模が拡大していたため、従来の表計算ソフトによるIT資産台帳という管理方法に課題を感じていた。社内のITインフラ全般の企画・運用・保守を担当する情報システム部 部長の高岡氏は、「端末の台数や種類が増えたことで、手作業での台帳管理に限界を感じており、IT資産管理ツールを用いてハードウェア・ソフトウェア双方を一元管理すべく、まずLANSCOPE エンドポイントマネージャー オンプレミス版(以下エンドポイントマネージャー オンプレミス版)を導入した」と話す。

しかし、オンプレミス型のIT資産管理ツール導入後に、「PCなどの端末の使用環境の変化」という新たな課題に直面した。高岡氏は、「コロナ禍以前は全ての端末が社内ネットワークに接続されている想定で端末の管理やセキュリティ対策を行ってきたが、コロナ禍を経てテレワークが普及するにつれて、社外で稼働する端末の管理も必要になっていった」と述べた。

VPN接続等で社内に接続された端末であれば、導入済みのオンプレミス製品で管理できるものの、完全に社外にある端末については管理が難しい状況が発生したのだ。そして、社員が使用する端末は、Windowsだけでなく、Mac端末や、iPhone・Androidスマホと、さまざまな種類である。このような背景から、社内ネットワーク環境下にない端末を管理でき、さらにPC・スマホの一元管理もできるクラウド型のIT資産管理ツールの導入を検討した。

 
 

オンプレミス版で利用していた機能がカバーされている点が
クラウド版移行の決め手に

高岡氏は、エンドポイントマネージャー クラウド版について、「社外にある端末が増えたことで、端末が社内ネットワークに接続されていなくても管理できる点とスマホの管理も可能な点を評価した」と話す。

管理本部 情報システム部 部長 高岡健二氏

管理本部 情報システム部 部長 高岡健二氏

「エンドポイントマネージャー クラウド版は、以前はMDM(モバイルデバイス管理)の機能に主軸が置かれていた印象だった。しかし、操作ログ管理やWindowsアップデート管理など、すでにエンドポイントマネージャー オンプレミス版で利用しているPC管理の機能も実装されていることを知り、クラウド版への移行を進める決め手となった。」(赤江氏)

そこで、エンドポイントマネージャー クラウド版をトライアルし、自社の運用に問題が無いかを検証。管理コンソールに違いはあったものの、運用を続ける中で慣れてくる部分もあるため大きな問題はないだろうと判断し、全社導入を決定した。北陸システム開発部の赤江氏は、全社導入について「新規端末や利用者の変更などにより初期化したリカバリー済み端末から順次、情報システム部で導入作業を進めているところだ」と説明する。

「エンドポイントマネージャー クラウド版のライセンスを購入して以降、新規に導入した端末や月に10数台あるリカバリー端末をクラウド版の管理下に置いている。」(高岡氏)すでに従業員に配布している端末の管理ツールを入れ替えることは難しく、購入・買い替えのタイミングが端末ごとに異なる場合、一斉にツールを入れ替えるのは現実的ではない。こうした背景から、同社は端末購入のタイミングで、端末を順次エンドポイントマネージャー クラウド版の管理下に置いていく手法を取った。

また、同社にはクライアント企業に常駐する担当者がいるため、「全社導入に際しては、常駐先企業のセキュリティ要件に合致しているかという点も確認・調整が必要だった」と赤江氏は述べる。エンドポイントマネージャー クラウド版は、これらのセキュリティ要件を満たしており、導入に際して特に大きな問題はなかったということだ。

 
 

エムオーテックスの一貫した製品サポートと、きめ細かな対応は心強い

エンドポイントマネージャー クラウド版の導入効果として、赤江氏は「レポート機能で、長期間電源が入っていない端末やWindowsアップデートが未適用の端末を一目で把握できるようになり、管理者の確認工数が削減されて助かっている」と話す。

北陸システム開発部 赤江賢治氏

北陸システム開発部 赤江賢治氏

さらに、同社では、同じくエムオーテックスがAIアンチウイルス「LANSCOPE サイバープロテクション」として提供している「CylancePROTECT」という製品も導入しており、エンドポイントマネージャー クラウド版と連携して利用している。日常的な運用には、CylancePROTECTで何らかの脅威を検知した際に、エンドポイントマネージャー クラウド版で操作ログの確認を行うことも含まれている。

IT資産管理ツールとアンチウイルスソフトの双方がエムオーテックスから提供されていることについて、赤江氏は「サポート面でも心強い」ということだ。「使い方に関する疑問や運用上の不明点なども、窓口が一つなので質問しやすく、困ったことがあれば、サポートエンジニアがきめ細やかに相談に乗ってくれて対応してもらえるのもありがたい」と赤江氏は話した。

なお、同社では自社のクライアント企業にエンドポイントマネージャー クラウド版を導入する支援も行っている。赤江氏は、「導入先のお客様からは、端末紛失時の位置情報の確認やリモートロック・ワイプなど、緊急時の対応フローを確立したいといったご要望や、Windows・Mac・iOS・AndroidをマルチOSで統合管理したいといったご要望があり、エンドポイントマネージャー クラウド版の導入により、これらが実現できたという声をいただいている」と話す。

「エンドポイントマネージャー クラウド版は、クラウド型製品であるため、導入時にサーバーの調達や構築作業が不要なので、IT管理者が少ない中堅・中小企業でも導入しやすいメリットがある。分かりやすい管理コンソールを見れば、端末の最新状態をすぐに把握できるので、IT資産管理の効率化につながることが大きな魅力になっていると感じる」と高岡氏も評価した。


豊富なレポートでデバイスの活用状況を「見える化」します

▲豊富なレポートでデバイスの活用状況を「見える化」します(クリックで拡大)

 

 

継続的な機能アップデートと手厚いサポートに期待

エムオーテックスのサポートについて、赤江氏は「メールを通じて問い合わせをすることがあるが、問い合わせに対するレスポンスも早く、具体的な事例などを交えて回答してくれるので、設定方法や運用方法が理解しやすく助かっている」と評価した。また、「管理コンソールのUIは直感的で、FAQをはじめとするサポートコンテンツが充実しているので、不明点があっても、大抵のことは自力で調べてスムーズに解決が可能だ」とも述べる。
そして、「今後は、テレワーク時の端末のログオン・ログオフのログを、労務管理に活用することも検討していきたい」と赤江氏は展望を語った。

また、同社のクラウド型資産管理サービス「Birdeye」との連携も考えていきたいと高岡氏は話す。「IT資産管理はエンドポイントマネージャー クラウド版が担っているものの、エージェントが入れられないようなスピーカーなどの備品については、持ち出し管理について、まだシステム化できていない部分がある」と高岡氏は述べる。そこで、「エンドポイントマネージャークラウド版の機能をうまく活用・連携しながら、備品の持ち出し管理も運用効率化の仕組みを構築していきたい」ということだ。

最後に、高岡氏は、「エムオーテックスとは、新しいソリューション検討の際には打ち合わせを重ね、他社の事例や運用情報も提供していただきながら製品導入を進めることができた」とし、「対応には非常に満足している」と話す。また、製品の機能面についても満足しているとのことで、今後もエムオーテックスには継続的な機能アップデートなどを含め、IT資産管理・各種セキュリティ対策の最適化に貢献する取り組みを期待するということだ。

 

※本事例は2023年9月取材当時の内容です。