導入事例CASE

約4万台のPCのソフトウェア資産管理をSARMSで実現

ソフトウェアライセンス調査にも対応可能な仕組みを構築

北海道

基本情報
設立
職員数
約30,000人
業種
官公庁・NPO・団体・協会
URL
http://www.pref.hokkaido.lg.jp/
効果/目的
概要 北海道本島と508の島で構成されており、面積は83,457㎢国土の約22.1%を占めています。 都道府県の中では最も広く、東京都の39.7倍、オーストリア1国の面積に匹敵、山地は全体のほぼ半分。全国と比較すると山地や傾斜地が少なく、なだらかな土地が多いのが特徴です。

-ソフトウェアライセンス管理体制を強化された経緯をお教えください。

2009年前後から複数のソフトウェアメーカーからライセンス違反の可能性を指摘され、調査依頼がきたことがきっかけです。特にA社ソフトウェアはPCのプリインストール版も多く、正確な管理・把握ができていませんでした。
実際に内部調査をすると確かにライセンスが不足していることがわかりました。複数メーカーからの調査に対応するためには全ソフトウェアの資産管理が必要だということになり、対策に取り組むこととなりました。

-実際の調査対応はどのようにはじめられましたか。

どのソフトウェアがどれだけインストールされ、どれだけのライセンスをもっているか、現状調査をしてメーカーに報告するための一覧表作りから始まりました。当初はツールが入っていなかったので、各PCのプログラムの追加と削除を目視で確認、手作業でエクセル入力するという作業を行いました。
A社からの依頼による調査の結果を反映した管理体制の構築が急がれましたが、約4万台のPCを適切に管理することは難しく、作業は思う様には進みませんでした。またコンサルタントの方から「手作業では精度とスピードが上がらない」とご指摘いただいたことから、ライセンス管理のためのツールを導入することになりました。

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▲(左から)
総合政策部 科学IT振興局 情報政策課 情報基盤担当課長 佐藤様
情報基盤グループ 主幹 小林様

-どのようにツール選定を進められましたか。

要件を考える中で、PC約4万台という大規模環境のソフトウェアを正確に管理するためには、一般的なインベントリ収集ツールではなく専用のライセンス台帳システムが必要だということになりました。また、ライセンス管理の必要性を理解してもらい協力を得るために、情報政策課だけで全てを管理するのではなく、各課の職員を巻き込んで運用できるものにしたいと考えていました。先行してライセンス台帳システムを導入していた石川県と情報交換も行い、様々なツールに関する情報を集めていきました。

-ツールに関する要件定義・仕様書作成に苦労されましたか。

ツール調達が決まってから運用開始まで半年しかなく、限られた時間の中で要件をまとめるのは大変でした。A社から提案されたライセンス管理に必要な内容を盛り込み、また石川県の仕組みを参考にし、必要な機能をつける形で要件をまとめました。難しいルール・仕組みにするのではなく、現実的に運用できるように、確実かつ簡単なルールにして、自分たちで決めたことを自分たちで守れることを意識しました。また、ツールを単に導入するのではなくサービスやサポートも含め提供してくれることや、出先機関が多いこともありPCやネットワーク負荷の少ないツールであることを仕様書に盛り込みました。

-入札でSARMSの導入が決まりましたが、運用スタートまでの進め方をお教えください。

導入決定後はサービス提供をしている販売店さんを中心に、システム開発ベンダーさんを交えて、詳細な打ち合わせ(週2回程度)を定期的に実施しました。5月に導入契約し、10月には運用スタートという約5ヶ月しかない厳しいスケジュールでしたが、綿密な打ち合わせがあったからこそ、実際の運用に即したものになったと考えています。そして、現在に至るまで継続した定例会を実施しています。

ライセンス調査対応 時系列表
▲ライセンス調査対応 時系列表

-導入後の具体的な運用方法・効果をお教えください。

SARMSは、各課にライセンス管理担当者を設置して定期的にシステムにライセンス情報を入力してもらい、最新情報を情報政策課で統合管理するという運用方法です。1ヶ月ほどかけて全道主要都市で説明会を開催し、ライセンス情報を定期的にシステムに入力する工数が増えるという点への理解を求めました。その後はシステムへのデータ入力に関するマニュアルを作成して、職員に通知し、本格運用のための準備を進めました。

まず情報政策課内(PC40台程度)でテスト運用をして、その後全課にシステムを展開しました。導入直後は、各課の担当者から1日電話40件、メール20件以上の問い合わせが来ていましたが、事前に情報政策課・販売店さんで協力して、常時2名以上体制のヘルプデスクを用意していたため、職員の質問に迅速に回答し、解決することができました。また、全てのソフトウェアを一度に進めるのではなく、過去の調査でライセンス管理に問題が多かったメーカーなど優先度の高いものから段階的にシステムへのデータ入力・運用を進めたことで、当初想定したよりもスムーズに進んだと思います。

-導入の結果、ライセンス管理上の課題はクリアできたでしょうか。

全庁の管理体制構築がほぼ完了した2013年7月1日には、A社担当者から「この5年間でライセンス管理レベル・体制が飛躍的に向上した」と、評価の言葉をいただきました。
また2014年6月にソフトウェアメーカーB社から調査依頼がありましたが、すでにSARMSが稼働していたので、1本の過不足・不明もなく、スムーズに対応完了できました。全てのソフトウェアを全管理できるようになった効果を実感した瞬間でした

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-これからライセンス管理に取り組まれる官公庁・企業へ向けて、取り組みのポイント・アドバイスがあればお教えください。

Sポイントとしては下記の6点があげられます。

  1. 1) 必要な機能の見極め
  2. 2) 正確なインベントリ収集機能
  3. 3) 充実したライセンス辞書機能
  4. 4) ダウングレード、アップグレードライセンスに対応
  5. 5) ワークフロー機能搭載時の入力内容のシステムへの反映
  6. 6) 視覚的に理解しやすい、操作しやすいシステム

以上のようなポイントを踏まえ、最終的には現場でシステムを利用する職員が迷うことなく操作できるものとすることで、個々のデータ及びシステム全体の精度を更に向上させていくことが重要であると考えています。

※本事例は2015年3月取材当時の内容です。

ご利用された LANSCOPE エンドポイントマネージャー オンプレミス版 の機能構成について
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