Written by 夏野ゆきか
Webアプリケーション診断で指摘される
脆弱性TOP5を解説!
Webアプリのセキュリティ対策は万全ですか?
実際に診断でよく指摘される脆弱性TOP5を
原因や対策方法も含め、分かりやすく説明します。
目 次
本記事では、初心者から上級者まで、スキルやキャリア目標に応じて選択できる「おすすめのセキュリティ資格」16種類を紹介します。
サイバーセキュリティは、デジタル化が進む現代社会において欠かせない分野です。その需要の高まりに伴い、セキュリティ関連の資格取得を目指す人も増えています。
▼この記事で紹介する主なセキュリティ資格
-
国家資格(国の法律に基づいて認定される資格)
● 情報処理安全確保支援士試験(SC)(IPA)
● 情報セキュリティマネジメント試験(SG)(IPA) -
公的資格(民間団体や自治体が認定する資格)
● SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定(Grafsec)
● SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定(Grafsec)
● 情報セキュリティ管理士認定試験(全日本情報学習振興協会)
● 個人情報保護士認定試験(全日本情報学習振興協会) -
国際資格(複数の国で認定され、グローバルに通用する資格)
● CISSP(ISC²)
● CISM(ISACA)
● CEH(EC-Council)
● OSCP(OffSec)
● GSE(SANS Institute) -
民間資格(ベンダー資格)(特定の企業・団体が認定する資格)
● AWS認定セキュリティ(AWS)
● シスコ技術者認定(CCNA/CCNP/CCIEなど)(Cisco)
● CompTIA Security+(CompTIA)
● CompTIA PenTest+(CompTIA)
▼この記事を要約すると
- 近年、サイバーセキュリティ分野の求人数は急増しており、セキュリティ資格の重要性が高まっている
- セキュリティ資格を取るメリット:「スキルを客観的に証明できる」「キャリアアップにつながる可能性がある」
- セキュリティ資格の選定ポイント:「実務で活かせるか」「キャリア目標に適しているか」「自身の経験やスキルレベルにあっているか」などを加味する
※本記事の情報は、2025年2月時点のものです。最新の情報や詳細については、各資格の公式サイトもあわせてご確認ください。
サイバーセキュリティの求人数は近年増加傾向にある
近年、サイバーセキュリティ分野における求人需要は急激に拡大しています。
大手人材関連企業「株式会社リクルート」によると、2014年のサイバーセキュリティ関連の求人数を1とした場合、2023年には24.3倍に増加しています。
一方で、急速に拡大する採用ニーズに対し、セキュリティ人材の供給は依然として不足しているのが現状です。
この人材不足を補うため、一部の企業では、セキュリティ分野での実務経験がない人材も採用対象に含める動きが見られます。
そのため、仮に実務経験がない場合でも、セキュリティ関連の資格を保有していることが採用において有利に働く可能性があります。
セキュリティ資格を取るメリット
セキュリティ資格を取るメリットとしては、以下が挙げられます。
- スキルを客観的に証明できる
- キャリアアップにつながる可能性がある
スキルを客観的に証明できる
セキュリティ資格は、自身のスキルや知識を客観的に証明する手段となります。資格を取得することで、専門的な知識や技術を有していることを対外的に示すことができ、企業やクライアントからの信用性の向上につながります。
また、前述のとおり、就職・転職活動においても有利に働くことが多く、実務経験がない場合でも、一定の知識を有していることを証明することで採用の可能性を高めることができます。
キャリアアップにつながる可能性がある
多くの企業では、セキュリティ資格の取得が社内評価の重要な要素とされています。資格の保有が昇給・昇進の査定項目に含まれている企業も多く、キャリアアップの機会拡大につながる可能性があります。
また、一部の企業では、資格取得者に対して報奨金制度を設けるなど、取得を奨励する制度を導入しています。
セキュリティ資格の分類
情報セキュリティ資格は、大きく分けると以下の4種類があります。
- 国家資格
- 公的資格
- 民間資格
- 国際資格
1. 国家資格
国家資格とは、国の法律に基づいて認定される信頼性の高い資格です。
代表的な資格
- 情報セキュリティマネジメント試験(SG)
- 情報処理安全確保支援士試験(SC)
2. 公的資格
公的資格は民間団体や公益法人、地方自治体などが認定する資格です。
代表的な資格
- SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定
- 情報セキュリティ管理士認定試験
3. 民間資格
民間資格は、企業や団体が独自に認定する資格であり、特定の製品やサービスに関する専門知識を証明するものです。
代表的な資格
- AWS認定セキュリティ
- シスコ技術者認定(CCNA Securityなど)
4. 国際資格
国際資格は、国際機関や複数の国に拠点を持つ団体が認定する資格であり、グローバルな業務において高く評価されます。
代表的な資格
- CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
- CEH(Certified Ethical Hacker)
特に、海外展開を行う企業やグローバルなプロジェクトに関与する場合、国際資格の取得が有利に働くことが多いです。
国家資格で有名なセキュリティ資格
ここでは、セキュリティ分野で有名な「国家資格」を2つ紹介します。
1. 情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティに関する高度な知識と技術の保有を証明する国家資格です。
この試験は独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が実施し、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験の上位資格として位置づけられています。試験は毎年春と秋の2回実施され、すべての試験区分において60点以上の得点を取得することで合格となります。
▼試験概要
主催している団体 | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) |
---|---|
試験の方式 |
午前Ⅰ 多肢選択式(四肢択一) 午前Ⅱ 多肢選択式(四肢択一) 午後 記述式 |
試験時間 |
午前Ⅰ 50分 午前Ⅱ 40分 午後 150分 |
費用 | 7,500円 |
2. 情報セキュリティマネジメント試験
情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティの管理および運用に必要なスキルを評価する国家資格です。
CBT(Computer-Based Testing)方式で随時実施されており、受験者は柔軟なスケジュールで試験を受けることが可能です。また、身体に障害のある受験者向けに年2回(4月・10月)の筆記試験も提供されています。
試験は科目A試験・科目B試験の総得点が、1,000点満点中600点以上で合格となります。
▼試験概要
主催している団体 | IPA(独立行政法人 情報処理推進機構) |
---|---|
試験の方式 |
CBT方式 科目A試験 多肢選択式(四肢択一) 科目B試験 多肢選択式 |
試験時間 | 120分(科目A試験と科目B試験は一つの試験時間内にまとめて実施) |
費用 | 7,500円 |
公的資格で有名なセキュリティ資格
ここでは、公的資格の中でも有名なセキュリティ資格を紹介します。
3. SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定
SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定は、一般財団法人 草の根サイバーセキュリティ推進協議会(Grafsec)が主催する資格試験です。
合格者は、SPREAD情報セキュリティサポーターとして、インターネットの安全な利用を支援するアドバイザーとして活動することができます。
▼試験概要
主催している団体 | 一般財団法人草の根サイバーセキュリティ推進協議会(Grafsec) |
---|---|
試験の方式 |
オンライン 四肢択一式 |
試験時間 | 50分 |
費用 | 3,300円 |
出典:NISC|SPREAD情報セキュリティサポーター/マイスター能力検定(Grafsec)
4. SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定
SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定は、SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定の上位資格として位置づけられています。
サポーター検定に合格後、Grafsecに入会し、活動への賛同を表明することで受験資格が得られ、より専門的なスキルを証明することが可能です。
▼試験概要
主催している団体 | 一般財団法人草の根サイバーセキュリティ推進協議会(Grafsec) |
---|---|
試験の方式 |
オンライン 四肢択一式 |
試験時間 | 45分 |
費用 | 5,500円 |
出典:NISC|SPREAD情報セキュリティサポーター/マイスター能力検定(Grafsec)
5. 情報セキュリティ管理士認定試験
情報セキュリティ管理士認定試験は、企業の情報セキュリティを包括的に理解し、適切に管理する能力を証明する資格です。
本試験に合格すると、「合格証書」および「認定カード」が交付されます。ただし、認定カードには有効期限が設けられており、更新を希望する場合は毎年1回の定期講習の受講が必要です。
▼試験概要
主催している団体 | 一般財団法人全日本情報学習振興協会 |
---|---|
試験の方式 | 筆記試験(マークシート) |
試験時間 | 120分 |
費用 |
11,000円(通常受験) 9,900円(再受験する場合) 8,800円(学生) 6,600円(情報セキュリティ初級で合格している場合) ※2025年2月現在 |
出典:一般財団法人全日本情報学習振興協会|情報セキュリティ管理士認定試験
6. 公認情報セキュリティマネージャー(CISM)
公認情報セキュリティマネージャー(CISM)は、情報セキュリティ分野において国際的に認知されている資格であり、特に情報セキュリティ管理の専門スキルを持つ実務経験者を対象としています。
本試験に合格した場合、5年以内に認定申請を行う必要があります。また、資格を維持するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- 維持費用の支払い
- 継続的な学習報告(CPE: Continuing Professional Education)
- ISACA職業倫理規定の遵守
▼試験概要
主催している団体 | ISACA |
---|---|
試験の方式 | 多肢選択(四択) |
試験時間 | 4時間 |
費用 | ISACA会員 $575(非会員$760) |
出典:ISACA|CISM
7. 個人情報保護士認定試験
個人情報保護士認定試験は、個人情報の適切な管理およびリスク評価に関する知識を証明する資格です。
本資格を取得することで、情報漏洩や紛失リスクの分析、適切な管理手法、監督体制の構築など、業務に必要なセキュリティスキルを習得できます。
▼試験概要
主催している団体 | 一般財団法人全日本情報学習振興協会 |
---|---|
試験の方式 | 択一式 |
試験時間 | 150分 |
費用 |
11,000円(通常受験) 8,800円(学生) |
出典:一般財団法人全日本情報学習振興協会|個人情報保護士認定試験
民間資格(ベンダー資格)のセキュリティ資格
ここでは、ベンダー企業が認定するセキュリティ資格を紹介します。
8. AWS認定セキュリティ
AWS認定セキュリティは、Amazon Web Services(AWS)のクラウドセキュリティに関する知識やスキルを証明する資格です。
AWS環境におけるセキュリティ対策の設計・実装に関する知識が求められるため、システムインテグレーター(SIer)の現場では特に評価が高く、重要な資格とされています。
▼試験概要
主催している団体 | AWS |
---|---|
試験の方式 |
・Pearson VUE テストセンターまたはオンライン監督付き試験 ・複数選択または複数応答のいずれか(65問) |
試験時間 | 170分 |
費用 | 300 USD |
出典:AWS|AWS Certified Security – Specialty
9. シスコ技術者認定
シスコ技術者認定は、ネットワーク機器メーカーのシスコシステムズが提供する資格であり、ネットワーク技術者向けの試験です。
試験は主に以下のレベルに分かれており、自身のスキルレベルに応じて段階的に取得できます。
- CCT(エントリーレベル)
- CCNA(アソシエイトレベル)
- CCNP(プロフェッショナルレベル)
- CCDE(エキスパートレベル)
▼試験概要
主催している団体 | シスコシステムズ |
---|---|
試験の方式 | CBT方式 |
試験時間 | 60~120分 |
費用 | 資格レベル別に受験料が異なる。詳細は公式ページを確認 |
10. ISC2資格
ISC2資格は、米国の非営利団体(ISC)²が提供する、情報セキュリティ分野のプロフェッショナル向け資格です。
主な資格として、以下が挙げられます。
- CISSP(Certified Information Systems Security Professional)
- CCSP(Certified Cloud Security Professional)
- CSSLP(Certified Secure Software Lifecycle Professional)
- SSCP(Systems Security Certified Practitioner)
試験は英語で実施されるため、専門的な知識に加えて英語の読解力が求められます。
▼試験概要
主催している団体 | (ISC)² |
---|---|
試験の方式 |
CISSP:CAT(Computerized Adaptive Testing)方式 CCSP:四肢択一式 CSSLP:四肢択一式 SSCP:四肢択一式 |
試験時間 |
CISSP:180分 CCSP:180分 CSSLP:240分 SSCP:180分 |
費用 |
CISSP:749米ドル CCSP:599米ドル CSSLP:599米ドル SSCP:249米ドル |
11. CompTIA Security+
CompTIA Security+ は、エントリーレベルのセキュリティスキルを証明する国際資格です。本資格では、システム、ネットワーク、デバイスなどのセキュリティ対策に関する知識を網羅しており、セキュリティ分野の基礎を学びたい方に適しています。
また、CompTIA Security+ は米国国防総省(DoD)において、情報セキュリティ関連職の必須資格の一つに指定されており、高い信頼性を誇ります。
▼試験概要
主催している団体 | CompTIA |
---|---|
試験の方式 |
単一/複数選択、 ※本試験には、パフォーマンスベーステスト(シミュレーション)が出題される。 |
試験時間 | 90分 |
費用 | 52,192円(税込) |
12. CompTIA PenTest+
CompTIA PenTest+ は、ネットワークの脆弱性診断および管理に関する実践的スキルを証明する資格です。本資格では、サイバー攻撃を模擬的に実行し、システムの脆弱性を特定・検証する「ペネトレーションテスト」の技術を習得できます。
また、本資格は国際標準化機構(ISO)および米国規格協会(ANSI)の認定を受けており、米国国防総省の要件も満たしていることから、高度なセキュリティスキルを証明する資格として注目されています。
▼試験概要
主催している団体 | CompTIA |
---|---|
試験の方式 |
単一/複数選択 ※本試験には、パフォーマンスベーステスト(シミュレーション)が出題される。 |
試験時間 | 165分 |
費用 | 52,192円(税込) |
13. GSE(GIAC Security Expert)
GSE(GIAC Security Expert) は、SANS Institute が提供する高度なセキュリティ資格であり、GIAC(Global Information Assurance Certification)の最上位資格に位置づけられています。
本資格を取得するためには、GIACの実践者認定資格6種類、および応用知識認定資格4種類を取得する必要があり、豊富な知識と実務経験が求められます。
▼試験概要
主催している団体 | SANS Institute |
---|---|
試験の方式 | CBT方式 |
試験時間 | 試験により異なる |
費用 | 試験により異なる |
出典:GIAC|GIAC Portfolio Certifications
国際的に権威のあるセキュリティ資格
ここでは、国際的に高く評価されているセキュリティ資格を紹介します。
14. CISSP (Certified Information Systems Security Professional)
CISSPは、情報セキュリティの分野で最も権威のある国際的な資格の一つです。「ISC² CISSP CBK」と呼ばれる、情報セキュリティの共通言語といわれる知識の理解を証明できます。
▼試験概要
主催している団体 | (ISC)² |
---|---|
試験の方式 | CISSP:CAT方式 |
試験時間 | CISSP:180分 |
費用 | CISSP:749米ドル |
出典:(ISC)²|CISSP®とは
出典:(ISC)²|CISSP®認定試験
15. CEH(Certified Ethical Hacker)
CEH(Certified Ethical Hacker) は、EC-Council が提供する国際資格であり、ホワイトハッカー(エシカルハッカー)としてのスキルを証明する資格です。
本資格では、サイバー攻撃の手法を理解し、適切な防御策を講じる能力が求められます。
特に、アメリカやヨーロッパなどでは高く評価されており、外資系企業における採用の際に有利に働くことがあります。
試験を受験するには、EC-Councilが承認した公式トレーニングを受講、もしくは2年以上の情報セキュリティ経験が必要となります。
▼試験概要
主催している団体 | EC-Council |
---|---|
試験の方式 |
CEHv12:選択式 CEH Practical: 実技試験(iLabsサイバーレンジを使用) |
試験時間 |
CEH v12:制限時間4時間 CEH Practical:制限時間6時間 |
費用 | ※費用は地域や試験センターによって異なるため、EC-Councilの公式サイトにて確認 |
出典:CEH Certification | Ethical Hacking Training & Course
16. OSCP (Offensive Security Certified Professional)
OSCP は、OffSec(旧Offensive Security)社が提供する資格であり、特にペネトレーションテスト(侵入テスト)の技術力を証明する資格として知られています。
本試験では、実際に用意されたシステムをターゲットとし、脆弱性を特定・悪用しながら侵入を成功させる能力が求められます。
▼試験概要
主催している団体 | OffSec社 |
---|---|
試験の方式 | 実技試験 |
試験時間 | 約48時間 |
費用 | 受験するには、PEN-200というオンライントレーニング+ラボのセットを購入する必要あり |
出典:OffSec|OSC
セキュリティ資格を取得するための学習方法
情報セキュリティ関連の資格を取得するには、各資格の特性や要求される知識レベルに応じた適切な学習方法の選択が重要です。
主要なセキュリティ資格ごとに「効果的な学習方法」を解説します。
※最新の情報や詳細については、各資格の公式サイトもあわせてご確認ください。
情報処理安全確保支援士試験
初めて情報処理安全確保支援士試験を受験する場合は、情報セキュリティの基礎知識の習得が不可欠です。
学習の進め方
- 基礎知識の習得:IPAの公式サイトで公開されているシラバスを基に、必要な知識を網羅的に学習する
- 過去問演習:試験の出題傾向やレベルを把握し、専門的な知識の理解を深める
- 模擬試験の実施:試験直前期には本番と同じ環境で模擬試験を実施し、時間配分や解答スピードを確認する
情報セキュリティマネジメント試験
本試験は、科目A(重点分野・関連分野)と科目Bに分かれています。
学習の進め方
科目Aの学習
- 重点分野の出題数が多く、得点比重が高いため、優先的に学習する
- 関連分野は基礎的な内容が多いため、基本的な理解を重視
科目Bの学習
- 科目Aの応用問題が中心となるため、先に科目Aを学習する
- 難易度が高く、制限時間内で解くのが困難なため、本番形式の過去問演習を繰り返す
SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定
SPREAD情報セキュリティサポーター能力検定の主催団体である「Grafsec」の公式サイトでは、出題内容について「推奨書籍を中心に、その時々の情報セキュリティの話題も含めて出題する」と明記されています。
推奨書籍は、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)発行の「インターネットの安全・安心ハンドブックVer 5.00」です。
試験の難易度は比較的低いため、上記の書籍を理解できれば合格しやすいとされています。
SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定
SPREAD情報セキュリティマイスター能力検定は、サポーター能力検定合格者を対象とした上位資格です。基礎知識を前提として、より専門的な内容の学習が求められます。
こちらも、公式サイトで入手可能な「インターネットの安全・安心ハンドブックVer 5.00」を活用し、勉強を進めましょう。
情報セキュリティ管理士認定試験
情報セキュリティ管理士認定試験の平均合格率は5割前後なので、そこまで難易度は高くなく、テキストや問題集をしっかりやりこむことで合格を狙えます。
学習の進め方
- 公式テキスト・問題集の活用:全日本情報学習振興協会が発行する教材を活用し、基礎知識を体系的に学習する
- 試験対策ビデオの活用(有料):各単元を約15分にまとめた講義動画が提供されており、スキマ時間を活用して学習可能
公認情報セキュリティマネージャー(CISM)
公認情報セキュリティマネージャー(CISM)の学習を効率的に進めるためには、出題内容の中でも特に比重が高いもの重点的に学習するのがおすすめです。
公式サイトでは出題される割合が以下のように記されています。
出題分野と比重
- 情報セキュリティガバナンス(17%)
- 情報リスク管理(20%)
- 情報セキュリティプログラムの開発・管理(33%)
- 情報セキュリティインシデント管理(30%)
「情報セキュリティプログラムの開発と管理」と「情報セキュリティのインシデントの管理」は全体の3割以上を占めるため、この2つを優先的に学習するとよいでしょう。
また、CISMの学習には日本語対応の教材が少ないため、公式サイトで提供されている「レビューコース(日本語版)」を利用するのもおすすめです。
個人情報保護士認定試験
個人情報保護士認定試験の出題範囲はかなり広範なので、いきなりテキストで学習を始めてしまうと、押さえるべきポイントがわからず非効率です。
そのため、まずは公式の問題集に挑戦し、求められる知識やポイントをある程度把握し、その上でテキストを熟読するようにしてみましょう。
学習の進め方
- 公式問題集の先行学習:出題範囲を把握し、学習の優先度を決定
- テキスト学習:問題集で理解が不足していた分野を重点的に学習
- オンライン講座の活用(任意):効率的に学習を進めるために利用可能
AWS認定セキュリティ
AWS認定セキュリティの学習を進める際には、AWSの公式サイトが提供しているデジタルトレーニングが役に立ちます。
さまざまなコースが用意されているので、自分が特に学びたい部分をピックアップして学習することが可能です。
学習の進め方
- デジタルトレーニングの活用:自分が学びたい分野をピックアップし、必要なスキルを効率的に習得
- ライブトレーニングの活用(有料):インストラクターからリアルタイムでフィードバックを受ける
シスコ技術者認定
シスコ技術者認定は有名な資格であることから、書籍や参考書が豊富です。自分のレベルにあった書籍・参考書を選びましょう。
ただ、内容がかなり専門的なので、独学で進めるとなると、非常に労力が必要になります。
独学だと挫折してしまいそうな人は、少し費用をかけて、専門スクールでの学習がおすすめです。基礎を自力で学びつつ、専門知識はスクールで補完する勉強法を検討しましょう。
(ISC)²資格
試験に合格するためには、(ISC)²の公式トレーニングが最も効果的ですが、受講費用が40万円以上と高額です。
コストを抑えたい場合は、公式問題集を活用して勉強しましょう。問題集には1,000問以上の問題が収録されており、体系的に知識を整理するのに役立ちます。
CompTIA Security+
CompTIA Security+は、目安として100時間程度の学習が必要とされています。まずはテキストや問題集で試験範囲を把握し、計画的に学習を進めましょう。
また、オンライン学習ツール「CertMaster Labs」を提供しており、バーチャル環境で実践的なスキルを磨けます。
加えて、日本語対応のテキストや確認問題を利用すれば、英語が苦手な方でも安心して準備を進められるでしょう。
セキュリティ資格の選び方
ここからは、適切なセキュリティ資格の選び方について解説します。
実務で活かせるものを選ぶ
資格は専門スキルの証明として有効ですが、実務と関連性がなければ十分な価値を発揮しません。
そのため、業務に直結する資格を選択することで、職場での評価向上につながる可能性があります。
また、資格取得を通じて実務に必要な知識や技術を習得することで、即戦力としての能力を高めることができます。
キャリア目標に応じて選ぶ
資格を選択する際は、自身のキャリア目標と合致するものを選ぶことが重要です。
- 管理職を目指す場合:マネジメントスキルを習得できる資格(例:CISM)
- 技術職としての専門性を高めたい場合:実務に直結する技術資格(例:CISSP、CEH)
また、就職や転職を視野に入れている場合は、希望する企業や業界で評価される資格を事前に調査しておくことが推奨されます。
自身の経験やスキルレベルで選ぶ
資格取得を目指す際は、現在のスキルレベルや経験に適したものを選択することが重要です。
- 初心者の場合:基礎知識を習得できる入門資格(例:CompTIA Security+、情報セキュリティマネジメント試験)
- 経験者の場合:より高度な専門知識を証明できる資格(例:CISSP、CCSP)
段階的に資格を取得することで、学習の負担を軽減しつつ、確実に知識を定着させることが可能です。
資格取得のコストと難易度を考慮
資格取得には、学習時間・受験費用・教材費などの投資が必要です。自身の状況に応じて、時間的・金銭的な投資対効果を考慮することが重要です。
また、各資格の難易度を事前に把握し、学習ペースや生活スタイルに合わせた現実的な目標設定を行うことで、効率的な資格取得が可能になります。
資格の認知度・信頼性を考慮
資格の認知度や業界での評価も、資格選びの重要な要素です。
- 国際的に認められた資格(例:CISSP、CISM、CEH)は、転職やキャリアアップ時に大きなアピールポイントとなる
- 大手企業や業界団体が推奨する資格は、企業内での昇進や評価向上に寄与する可能性が高い
一方で、認知度の低い資格を取得しても十分な評価が得られない場合があるため、資格の価値を事前に調査することが重要です。
セキュリティ資格を持った診断員が提供する「LANSCOPE プロフェッショナルサービス」
合格率15%〜20%、サイバーセキュリティの難関国家資格「情報処理安全確保支援士」 が多数所属する、LANSCOPE プロフェッショナルサービスでは、お客様の利用環境に潜む脆弱性・セキュリティリスクを網羅的に洗い出し、効率的な脆弱性対策をサポートする脆弱性診断を提供しています。
▼脆弱性診断サービス 一覧
Webアプリケーション診断
ソースコード診断
ネットワーク診断
スマートフォンアプリケーション診断
ゲームセキュリティ診断
IoT 脆弱性診断
ペネトレーションテスト
サイバーリスク健康診断
事業会社・開発企業・官公庁などのお客様より、リピート率”90%”を誇る高品質な診断が特徴です。
また、診断後のレポートでは、各脅威の種類やリスクレベルだけでなく、「適切な対策内容」もあわせてお伝えするため、着実な脆弱性の修正とセキュリティレベル向上を目指していただけます。
「自社環境やサービスの脆弱性に懸念がある」
「診断ツールではなく、プロが手作業で行うマニュアル診断を行いたい」
そういった担当者様は、ぜひ一度、LANSCOPE プロフェッショナルサービスへお問い合わせください。お客様のご都合・予算等に応じて、最適なプランをご紹介させていただきます。
また「まずは簡易的に脆弱性診断を行いたい」というお客様向けに、低コスト・短期で診断が実施できる「セキュリティ健康診断パッケージ」も提供しています。
まとめ
本記事では、難易度別におすすめのセキュリティ資格をご紹介しました。
本記事のまとめ
- 近年、サイバーセキュリティ分野の求人数は急増しており、セキュリティ資格の重要性が高まっている
- セキュリティ資格を取るメリット:「スキルを客観的に証明できる」「キャリアアップにつながる可能性がある」
- セキュリティ資格の選定ポイント:「実務で活かせるか」「キャリア目標に適しているか」「自身の経験やスキルレベルにあっているか」などを加味する
近年、セキュリティ人材の不足は深刻化しており、今後も継続することが予想されます。こうした状況下ではセキュリティ資格を保有する人材が注目されるでしょう。
「キャリアアップをしたい」「実務経験はないがIT分野に挑戦したい」と考えている方は、本記事で紹介したような資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
Webアプリケーション診断で指摘される
脆弱性TOP5を解説!
Webアプリのセキュリティ対策は万全ですか?
実際に診断でよく指摘される脆弱性TOP5を
原因や対策方法も含め、分かりやすく説明します。
おすすめ記事