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海外レポート – 南カリフォルニアのサイバーセキュリティムーブメント –

Written by 橋口 正樹

セキュリティ、コンプライアンス、デジタルマーケティング、趣味でラズパイオーディオに没頭中。

エムオーテックスの米国拠点Interfocusは、ビジネス展開を推進するために、6月に拠点を南カリフォルニアに移している。

トワイライトに浮かぶやしの木のシルエット、高層ビルの立ち並ぶアーバンなダウンタウン、赤色のオープンカーが走るビーチサイド、このサウスカリフォルニアエリアは、そういった情景に現される代表格のような場所だ。ハリウッド、サンタモニカ、ロサンゼルス、サンディエゴ、パームスプリングス、一度は耳にしたことがあるだろう。

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南カリフォルニアのスナップ

さて、同地域のサイバーセキュリティの動向を掴んでいくために、各方面に顔を出してみている。本特集では、それらイベントへの参加を通じて体感してきたことを共有させて頂く。Interfocusが見てきたこと、感じたことなど、少しでも伝われば、との思いだ。

ミートアップ

様々なテーマでの集まりが、連日至るところで行われている。技術関係では、各種プラットフォーム系のデベロッパの集まり、フロントエンド系、IoTに少し関連した電子工作+アルファのような具合のものなど。もちろん技術系だけでなく、カラオケの集まりや、トレッキング、ヨガの集まりなども盛んだ。
セキュリティ系で特に盛んなのはウェブセキュリティのOWASPチャプター、セキュリティ専門家の団体ISSA、ISACAなどであろうか。
主な目的はネットワーキング。いわゆる横のつながり、である。転職活動に役立てたり、お互いに紹介をしたり、あるいは、顧客候補を探すなど、目的は様々。コミュニティに属すことで、自分の信頼を高めてコンサル業に活かす、あるいは将来の提案のきっかけにする、という目的も、特にサービス提供者側としてはあるようだ。

ピザやビールなどをつまんでネットワーキング、その後ゲストスピーカーによる1時間ほどのトークがあり、ネットワーキングをしながら散会。同じようなフォーマットである。

開催場所によって集まる人に傾向が出てくるのが面白い。例えば筆者の住居エリアであれば、食品や製薬関係会社を相手にしたサービス提供、システム開発、コンサルタント、ペンテスターなど。これがハリウッド開催となると、対照的にメディア系、TV局や映画製作グループなどのIT担当などが参加するから、バラエティに富む。
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子どものオムツやソープなどで人気の高い、Honest 社でのISSA LA Dinner ミートアップ

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Cyber security SIGミートアップ

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ISSA OC Lunch ミートアップ

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Tech Council ミートアップ

カンファレンス

セッション、ビジネスホール(展示会場)、キーノート、2~3日連続でセキュリティのことを真面目に楽しく考える時間が流れる。セッションの内容などは別の機会でご紹介するとして、ここでは、筆者のライフワーク(?)である、ビジネスホールでの販促品ハンティング成果をランキング形式でご披露したい。ランキングの意味は、特にないが、お気に入りが#1、というだけである。

#5 ストレスボール写真10ストレスボール根強い人気。イライラしたときにクシャっと手で握る、ただそれだけなのだが。

#4 チャージャー写真11チャージャー一度に複数台を充電できるタイプが一般的。実際にそれをやると、チャージャーが壊れることの方が多いが。

#3 ステッカー写真12ベンダーのアイデンティティを象徴するもので、ダークトーンなものやポップなものまで様々。ラップトップの背面に貼って、見せびらかしちゃえ!

#2 ハンドスピナー(フィジェットスピナー)写真13ハンドスピナー(フィジェットスピナー)回転しているコマを指でつまみ、眺める。それだけで、気持ちが落ち着くんだ。素数が数えられなくても、心配ない。

#1 万能ルーラー写真14万能ルーラーこれ一枚で、まっすぐな線が引ける。それだけでない。各種ドライバー、封筒を開ける、ビールのオープナー、携帯スタンド、などにも。

#番外編 モレスキンノート、会社ロゴ入り写真15番外編 モレスキンノート、会社ロゴ入りこれは販促品というより、特定の人に配る向けかと思われるが、あるイベントでテーブルに積み上がっていた。迷わず一ついただく。

ハッカーカンファレンス

コミュニティ運営のハッカーカンファレンスは全世界にあるが、ここではBSides LAがある。今年からShellConと名前を変えている。少し覗いてきた。
@Malwareunicorn のAmandaや、ラッパーのVyrusなど、エッジの効いたスピーカーが会を盛り上げた。参加者は500名ほど。

写真16セッションスケジュール

セッションスケジュール。自分のリサーチ成果を発表する人、学習内容の共有など、何か自分の普段のことをコミュニティに還元するような内容が多かった。

写真17Vyrusのセッション

Vyrusのセッション

写真18セッション内容

@Malwareunicorn リバースエンジニアリング(RE)こと始め、的な内容。

おわりに、本特集では、南カリフォルニア地域のサイバーセキュリティ動向を掴んでいこうとする、Interfocus の活動を報告した。プロフィットを出しながら、こういったコミュニティへのライフサイクルへ貢献できるような存在になれるようになることが、私たちの恒久的な目的なのだと、筆者は考えている。応援をよろしくお願いしたい。