IT資産管理

計150時間以上の短縮!IT資産管理ツールメーカーによる「資産棚卸」改善事例

Written by 大竹 慎吾

開発本部 情報システム課。MOTEXにてITヘルプデスク、基幹システムの運用などに携わる。
学生時代にイタリアンレストランでのバイト経験があり、生地からピザを作れる(生地を回せる)ことがぷち自慢。

計150時間以上の短縮!IT資産管理ツールメーカーによる「資産棚卸」改善事例

目 次

・IT資産棚卸にかかる膨大な時間
・MOTEXにおけるこれまでの棚卸
・効率化を目指した棚卸ルール、廃棄ルールの変更
・【Before / After】棚卸にかける時間を150時間以上削減!
・最後に

関連資料

IT資産棚卸業務の効率化に用いたツールはこちら!
「LanScope Cat & LanScope An カタログ」

IT資産棚卸にかかる膨大な時間

こんにちは。MOTEX情報システム課の大竹です。
皆様の中には、PC端末などIT資産の棚卸を実施している会社は多いかと思いますが、棚卸にはかなりの時間を取られているのではないでしょうか。
斯く言うMOTEXも、以前までは棚卸に膨大な時間を要していました。
今回、皆様の業務に役立つ情報を発信できればと思い、LanScope Cat / LanScope Anを使ったIT資産棚卸業務の改善事例を紹介します。

MOTEXにおけるこれまでの棚卸

MOTEXでは半年に1度の頻度で、PCやタブレットなど社内ネットワークに接続する端末の棚卸を実施し所在を確認しています。
これまで棚卸は以下の手順で実施してきました。

これまでの棚卸手順1. 情報システム課と各部署の端末管理者で棚卸の日程を調整する。
2. 情報システム課から各部署の端末管理者に対象の端末一覧を連絡する。
3. 端末管理者は実施日までに自部署の端末の所在を確認しておく。
4. 棚卸実施日には、情報システム課が端末に添付されている資産管理番号を目視確認する。
5. 確認が取れた端末については完了日の記載されたシールを端末に添付する。(確認が取れなかった端末については別日に確認とする)
6. LanScope Cat / LanScope Anの資産情報(「棚卸日」の項目)を更新する。

▲端末に添付されている資産管理番号

▲LanScope Catの資産情報

従来の方法では社内にあるすべての端末を確実に確認できる一方で、すべての端末を人の目で確認する必要があります。
MOTEX社内には、各個人が使用している端末はもちろん、検証用の端末、貸出用の端末、故障したまま廃棄されずに放置されている端末など800台以上の端末があり、そのすべてに対して情報システム課員3名体制で棚卸を実施するため、実施する側/される側ともに時間を取られていました。
また、手順3.で事前の所在確認ができていない部署があり、手順4.でスムーズに目視確認ができない場合が多々あることも棚卸に時間がかかる要因となっていました。

効率化を目指した棚卸ルール、廃棄ルールの変更

棚卸業務を効率化するために、LanScope Cat / LanScope Anの情報を活用できないか検討し、併せて棚卸ルールを変更する方向で議論を重ねました。
MOTEXでは以下の条件を設け、条件を満たす端末については目視確認不要で棚卸完了とし、また棚卸完了時に渡していたシールについては、目視確認が前提で効果を発揮するものであったためシールの添付は廃止しました。

目視確認不要の条件

  • 1. 情報システム課管理のLanScope Cat / LanScope Anがインストールされている。
  • 2. 棚卸の案内通知時点で、最終起動日が1ヶ月以内である。

  • 変更後の棚卸手順1. 情報システム課と各部署の端末管理者で棚卸の日程を調整する。
    2. [変更点]LanScope Cat / LanScope Anの情報をもとに、部署別に条件を満たさない目視確認が必要な端末をリストアップし、目視確認不要な端末はLanScope Cat / LanScope Anの資産情報(「棚卸日」の項目)を更新する。
    3. 情報システム課から各部署の端末管理者に対象の端末一覧を連絡する。
    4. 端末管理者は実施日までに自部署の端末の所在を確認しておく。
    5. 棚卸実施日には、情報システム課が端末に添付されている資産管理番号を目視確認する。
    6. [変更点]確認が取れなかった端末については別日に確認とする
    7. LanScope Cat / LanScope Anの資産情報(「棚卸日」の項目)を更新する。

    ▲LanScope Catによる最終起動日の確認

    また、棚卸ルールに加えて端末の廃棄ルールについても変更しました。MOTEXでは廃棄する端末があるとき、廃棄申請を起票した後に端末を情報システム課に渡し、情報システム課が一括で処分するという流れとなっています。
    従来は端末管理者(各部署の課長以上)からのみ廃棄申請を起票することが可能でした。しかし、多忙な課長さんでは、なかなか廃棄申請を出すことに手が回らず、廃棄すべき端末が現場に残ったままになりがちでした。
    そこで、課長さんに限らず誰もが廃棄申請を出せるようにルールを変更しました。

    新ルールでの棚卸実施

    MOTEXでは開発や検証目的で端末に情報システム課管理のLanScope Cat / LanScope Anをインストールできない端末が一定数存在するため、これらは目視確認が必要となります。
    上記理由があるため、部署ごとに端末を見て回る手順自体をなくすことはできませんでしたが、部署によっては目視確認が必要な端末はなく、連絡のみで棚卸完了した場合もありました。

    【Before / After】棚卸にかける時間を150時間以上削減!

    棚卸ルールの変更前後で500台以上の端末を目視対象から外すことができ、情報システム課員の棚卸にかける時間を150時間以上減らすことができました。
    また、時間の集計はありませんが各部署の端末管理者の負担も確実に減らすことができ、管理者の方々から喜びの声をいただいています。
    また、廃棄ルールの変更前後で廃棄申請の数が37件増加し、計88台の端末の廃棄申請が起票され棚卸対象端末の削減が実現できました。

    最後に

    MOTEXでは、これまで多大な労力をかけていた棚卸業務をLanScope Cat / LanScope Anを活用することにより、大幅に時間短縮させることができました。
    皆様の中には、棚卸業務に時間がかかっている方もいるかと思います。
    今回の記事が皆様のご参考となり、業務改善にお力添えできれば幸いです。

    関連資料

    IT資産棚卸業務の効率化に用いたツールはこちら!
    「LanScope Cat & LanScope An カタログ」