サイバー攻撃

リモートコード実行(RCE)脆弱性とは?仕組み対策方法をわかりやすく解説

Written by WizLANSCOPE編集部

リモートコード実行(RCE)脆弱性とは?仕組み対策方法をわかりやすく解説


「RCE」とは、Remote Code Executionの略称で、日本語では「リモートコード実行」と呼ばれます。

RCEは、ネットワークを経由して、遠隔から他者のコンピューター上で任意のプログラムコードを実行できてしまう脆弱性です。攻撃者に悪用されると、サーバーの乗っ取りや情報漏洩、サービス停止などによって、深刻な被害につながる可能性があります。

本記事では、RCEの概要をはじめ、発生原因や具体的な対策方法までをわかりやすく解説します。

▼本記事でわかること

  • RCEの概要
  • RCEが発生する原因
  • RCEへの対策方法

「RCEの脅威を正しく理解したい」「具体的な対策方法を知りたい」という方は、ぜひご一読ください。

なお、本記事では、RCEリスクを洗い出す方法として、LANSCOPE プロフェッショナルサービスの「Webアプリケーション脆弱性診断」も紹介しています。

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RCE(リモートコード実行)とは


RCE(Remote Code Execution|リモートコード実行)とは、ネットワークを経由して、遠隔から他者のコンピューター上で任意のプログラムコードを実行できる脆弱性です。

通常、サーバーやPC上のプログラムは、許可された管理者や利用者のみが操作できます。

しかし、RCEが発生すると、外部の攻撃者が遠隔から不正な命令を送り込み、本来は実行できない処理を勝手に実行できるようになります。

その結果、システム内部の情報を盗まれたり、システムを破壊したり、さらには別のシステムへの攻撃の踏み台として悪用されたりする可能性があります。

RCEは、攻撃者によってシステムを幅広く不正操作される危険性があるため、非常に深刻な脆弱性として知られています。

RCEが引き起こす深刻な被害

RCEが悪用されると、企業は以下のような深刻な被害を受ける可能性があります。

被害の種類 具体的な内容
機密情報の漏洩 ・顧客の個人情報やクレジットカード情報、企業の財務データ、技術情報などの機密情報が漏洩する
システムの停止 ・Webサイトの改ざんや基幹システムの停止により、事業継続に支障が生じる
ランサムウェア感染 ・サーバーがランサムウェアに感染し、データを暗号化されたうえで、高額な身代金を要求される
攻撃の踏み台化 ・乗っ取られたサーバーが、DDoS攻撃やスパムメール配信など、他組織への攻撃に悪用される
社会的信用の低下 ・情報漏洩やサービス停止によって、顧客や取引先からの信頼を失う

RCEが発生する主な原因


RCEが発生する主な原因としては、以下の3つが挙げられます。

  • ソフトウェアやライブラリの脆弱性
  • 入力値の検証・無害化処理の不備
  • メモリ管理の不備

それぞれの原因について、詳しく確認していきましょう。

ソフトウェアやライブラリの脆弱性

オペレーティングシステム(OS)やミドルウェア、アプリケーションなど、システムを構成するソフトウェア自体に脆弱性が存在している場合があります。

特に、多くのソフトウェアで共通利用される「ライブラリ」と呼ばれる部品に脆弱性が発見されると、影響範囲が広範囲に及ぶ可能性があります。

後述する「Log4Shell」は、その代表的な事例です。

入力値の検証・無害化処理の不備

多くのWebアプリケーションには、お問い合わせフォームや検索窓など、ユーザーが文字を入力できる機能があります。

攻撃者は、こうした入力フォームに不正なプログラムコードを紛れ込ませて送信し、不正な処理を実行しようとします。

本来、アプリケーション側では、入力された内容に危険なコードが含まれていないかを確認し、無害化する「サニタイジング」と呼ばれる処理が実施されています。

しかし、この処理が不十分だと、攻撃者が送り込んだ不正なコードがそのままサーバー上で実行され、結果としてRCEにつながる可能性があります。

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メモリ管理の不備

プログラムがデータを一時的に保存するメモリ領域を「バッファ」と呼び、このバッファには保存できるデータ量に上限があります。

しかし、プログラムに不備があると、上限を超える大量のデータが送り込まれ、「バッファオーバーフロー」と呼ばれる現象が発生します。

この現象が生じると、プログラムが正常に動作しなくなり、不正な処理が実行される可能性があります。

攻撃者は、このバッファオーバーフローを意図的に引き起こし、不正なプログラムコードを送り込んで実行させることで、システムの制御を奪おうとします。

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RCEを悪用した攻撃の事例

RCE脆弱性は、実際に世界中で多くの被害を引き起こしています。

ここでは、特に大きな影響を与えた代表的な事例を2つ紹介します。

Apache Log4jの脆弱性(Log4Shell)

2021年末に発覚した「Log4Shell(CVE-2021-44228)」は、Javaベースのロギングライブラリ「Apache Log4j」に存在したRCE脆弱性です。

攻撃者は、特定の文字列を送信するだけでサーバー上で不正なコードを実行できたため、世界中で緊急対応が行われました。

情報処理推進機構(IPA)からも複数回にわたって注意喚起が発表され、社会的に大きな影響を与えた事例として知られています。

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WordPressプラグインの脆弱性

CMS(コンテンツ管理システム)であるWordPressも、RCE脆弱性の標的になるケースが少なくありません。

特に、機能を追加するための「プラグイン」に脆弱性が発見される事例が多く報告されています。

2024年には、AIを活用してコンテンツを生成するプラグイン「AI Power」において、認証されていない攻撃者が任意のコードを実行できる深刻な脆弱性が発見されました。

これを受け、開発者から緊急アップデートが提供されています。

このように、便利なプラグインであっても、脆弱性が存在すると重大なセキュリティリスクにつながる可能性があります。

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RCEへの対策


RCE脆弱性の発生や悪用を防ぐためには、複数のセキュリティ対策を組み合わせて実施することが重要です。

主な対策として、以下が挙げられます。

  • ソフトウェアを常に最新の状態に保つ
  • WAFを導入する
  • アクセス権限を最小化する
  • 多層防御を実施する
  • インシデント発生時の対応計画を策定する
  • 定期的に脆弱性診断を実施する

それぞれ詳しく解説します。

ソフトウェアを常に最新の状態に保つ

OS、ミドルウェア、アプリケーション、プラグインなど、利用しているすべてのソフトウェアを常に最新の状態に保つことは、基本的かつ重要な対策です。

ソフトウェアの開発元は、脆弱性が発見されると、それを修正するための更新プログラム(セキュリティパッチ)を配布します。

これらの更新プログラムを適用せずに放置すると、既知の脆弱性を悪用した攻撃の標的となる可能性が高まります。

そのため、企業や組織には、脆弱性に関する情報を定期的に確認し、セキュリティパッチを速やかに適用できる運用体制を整備することが重要です。

また、手動での更新作業は抜け漏れが発生する可能性もあるため、自動更新機能などを活用し、常に最新バージョンを維持することが推奨されます。

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WAFを導入する

WAF(Web Application Firewall)は、Webアプリケーションへの通信を監視し、不正な攻撃パターンを検知・遮断するセキュリティ製品です。

WAFを導入することで、既知のRCE攻撃で使用される悪意のあるコードや不正な通信を検知し、サーバーへ到達する前にブロックできます。

これにより、万が一アプリケーションに脆弱性が残っていた場合でも、攻撃が成功するリスクを低減できます

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アクセス権限を最小化する

システムを運用する際は、各アカウントやプログラムに与える権限を、業務上必要最小限に絞る「最小権限の原則」を徹底することが重要です。

万が一、RCE攻撃によってシステムの一部が乗っ取られた場合でも、権限が最小限に制限されていれば、攻撃者がアクセスできる情報や実行可能な操作を限定でき、被害の拡大を防止できます。

多層防御を実施する

RCE脆弱性を悪用した高度なサイバー攻撃に対処するには、単一のセキュリティ対策に依存するのではなく、複数の防御壁を設ける「多層防御」を実施することが有効です。

例えば、ファイアウォールで不要な通信を制限し、WAFでアプリケーションへの攻撃を防ぎ、サーバーにはアンチウイルスソフトを導入するといった対策が挙げられます。

このように、異なる役割を持つ対策を組み合わせることで、ひとつの防御が突破された場合でも、次の防御で攻撃を食い止められる可能性が高まります。

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インシデント発生時の対応計画を策定する

どれだけ高度なセキュリティ対策を徹底しても、セキュリティリスクを完全になくすことはできません。

そのため、万が一セキュリティインシデントが発生した場合に備え、事前に対応計画を策定しておくことが重要です。

検知、初動対応、復旧、報告といった各フェーズにおいて、「誰が」「何を」「どのように行うのか」を明確にしておくことで、被害の拡大を最小限に抑え、迅速な復旧につなげられます。

定期的に脆弱性診断を実施する

RCEをはじめとした脆弱性が、自社で運用しているシステムに潜んでいないかを確認するためには、定期的な脆弱性診断の実施が推奨されます。

脆弱性診断には、セキュリティの専門家による手動診断や、ツールを用いた自動診断など、複数の手法があります。そのため、目的や要件に応じて適切な方法を選択することが重要です。

定期的かつ継続的に診断を実施することで、システムに潜むリスクを早期に発見・修正できる体制を構築できます。

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RCE対策にLANSCOPE プロフェッショナルサービスの「Webアプリケーション脆弱性診断」


RCEが発生する原因には、「ソフトウェアやライブラリの脆弱性」「サニタイジングの不備」「メモリ管理の不備」などが挙げられます。

これらの脆弱性を早期に発見し、悪用を防ぐためには、Webアプリケーションの脆弱性を網羅的に評価する「脆弱性診断」の実施が重要です。

LANSCOPE プロフェッショナルサービスの「Webアプリケーション脆弱性診断」では、セキュリティ専門家が精密な診断を実施し、RCEをはじめとした重大な脆弱性を特定します。

なお、診断結果は点数化されたレポートとして提供されるため、脆弱性のリスクレベルを明確に把握することが可能です。

また、検出された脆弱性ごとに具体的な修正方法や推奨対策を提示するため、優先順位を整理しながら効率的にセキュリティ対策を進められます。

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まとめ

本記事では、「RCE」をテーマに、その概要や発生原因、具体的な対策方法について解説しました。

本記事のまとめ

  • RCEとは、ネットワークを経由して、遠隔から他者のコンピューター上で任意のプログラムコードを実行される脆弱性
  • RCEが発生する主な原因として、「ソフトウェアやライブラリの脆弱性」「入力値の検証(サニタイジング)の不備」「メモリ管理の不備」などが挙げられる
  • RCEの発生・悪用を防ぐためには、「WAFの導入」「脆弱性診断の実施」「アクセス権限の最小化」といった基本的な対策に加え、多層防御やインシデント対応計画の策定も重要である

RCEは、企業の事業継続や信頼性に大きな影響を及ぼしかねない深刻な脆弱性です。

被害を防ぐためにも、仕組みを正しく理解し、継続的に対策を実施しましょう。

また、RCEをはじめとする脆弱性の発生・悪用を防ぐためには、定期的に脆弱性診断を実施し、早期に検知・対応することが重要です。

LANSCOPE プロフェッショナルサービスでは、Webアプリケーションに特化した「Webアプリケーション脆弱性診断」を提供しています。

Webアプリケーションの脆弱性を網羅的に検査し、RCEをはじめとした重大なセキュリティリスクへの対策を強化したい方は、ぜひ実施をご検討ください。

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