Written by WizLANSCOPE編集部
隠れ残業とは、従業員が勤務時間外に企業に申告せずに残業することです。
隠れ残業が常態化してしまうと、従業員のモチベーション低下やワークライフバランスの崩壊がもたらされることに加えて、労働基準法に違反しているとして、企業が指導や罰則を受ける可能性もあります。
本記事では、隠れ残業が発生する原因やリスク、対策などを解説します。
▼本記事でわかること
- 隠れ残業が発生する原因
- 隠れ残業のリスク
- 隠れ残業への対策
テレワークやリモートワークなどの新しい働き方を採用することで、ワークライフバランスの実現が目指しやすいようになった一方、直接顔を合わせて働く機会は減少したことで、従業員の労働時間を正しく把握することが難しくなりつつあります。
本記事では、従業員の労働時間の把握やPCの利用状況の把握に役立つ「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」についても紹介しています。
隠れ残業の防止を目指す企業の方は、ぜひご確認ください。

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隠れ残業とは
隠れ残業とは、従業員が企業に申告せずにおこなう残業のことです。
具体的には、以下のようなケースが隠れ残業に該当します。
- 退勤打刻を済ませた後も社内に残って仕事を続ける
- 勤務時間外である休日に家で資料を作成する・メールをチェックする
近年、リモートワークが普及したことで、従業員の労働状況が見えにくくなり、隠れ残業が発生しやすい傾向にあります。
隠れ残業が常態化すると、実際の労働時間と勤怠記録との間に乖離が生じ、過重労働や健康被害といったリスクにつながりかねません。
さらに、近年は残業に対する規制が厳しくなっているため、隠れ残業であったとしても、労働基準法に違反しているとして、企業側が責任を問われる可能性もあります。
このような事態を避けるためにも、企業側には労働時間を適切に管理・把握することが求められています。
サービス残業との違い
隠れ残業と混同しやすい言葉に「サービス残業」が挙げられます。
前述した通り「隠れ残業」は、従業員が自分の意思で申告しないのに対して、「サービス残業」は企業側からの指示による残業という点で違いがあります。
企業側が残業代の支払いを回避するために、意図的に残業時間を記録しないケースなどがサービス残業に該当します。
一方、企業が残業の存在に気づいていない、あるいは従業員が自主的に業務をおこなっているケースが隠れ残業です。
サービス残業・隠れ残業のどちらも、時間外労働に対して適切な賃金が支払われていない状態であるため、防止の取り組みが企業には求められます。
隠れ残業が発生する原因
隠れ残業が発生する主な原因としては、以下が挙げられます。
- 労働時間が制限されている
- 業務量が労働時間に見合わない
- 働き方の多様化で勤怠管理ができていない
なぜ隠れ残業をする従業員が発生するのかを確認していきましょう。
労働時間が制限されている
近年の働き方改革により、長時間労働の是正が社会全体で強く求められるようになりました。
たとえば、残業時間の上限設定や残業の深刻化など、多くの企業で労働時間の管理体制が強化されつつあります。
これらの取り組みは過重労働を防ぐための健全な取り組みである一方で、現場では形式的な運用となってしまい、表面的な「労働時間の削減」となっているケースも少なくありません。
定時になったら強制的に退勤させるなど、制度だけ整えても運用の仕方や現場とのギャップが大きければ、かえって隠れ残業を助長しかねません。
業務量が労働時間に見合わない
業務量や業務の難易度が、与えられた労働時間内に完了できるレベルを超えてしまっている場合、隠れ残業が発生しやすくなります。
また、業務の割り振りに偏りがあり、一部の社員にばかり業務が集中している場合も注意が必要です。
表面的にはうまく回っているように見えても、実際には特定のメンバーが見えないところで労働時間を延ばして帳尻を合わせている可能性があります。
業務量と人員配置のバランスを適切に見直さなければ、こうした負担の偏りは解消されず、慢性的な隠れ残業を招きかねません。
働き方の多様化で勤怠管理ができていない
テレワークやフレックスタイム制の導入は、生産性向上やワークライフバランスの実現に寄与する一方で、勤怠管理がしにくいという課題もあります。
オフィス勤務であれば、上司や同僚が物理的に働いている様子を確認できますが、在宅勤務やリモートワークでは、「誰が」「いつ」「どれだけ働いているか」をリアルタイムで把握するのが困難です。
たとえば、打刻システム上は定時に退勤しているように見えても、実際には自宅で業務を続けているというケースは決して少なくありません。
企業側が従業員の労働時間を正しく管理・把握ができる体制が整っていないと、隠れ残業が発生していても、気がつくことができません。
柔軟な働き方を推進するためには、それに見合った新しい勤怠管理の仕組みや、日々の業務状況を「見える化」する工夫が不可欠です。
隠れ残業によるリスク
隠れ残業が常態化することで、以下のようなリスクが生じる恐れがあります。
- 従業員のモチベーションが低下する
- ワークライフバランスがくずれる
- 従業員の心身に悪影響が生じる
- 業務量の把握が困難になる
- 労働基準法に違反してしまう
詳しく確認していきましょう。
従業員のモチベーションが低下する
隠れ残業の場合、働いても給与や評価に反映されないため、やりがいや成長意欲が削がれ、結果として従業員のモチベーション低下が招かれる可能性が高いです。
業務へのモチベーション低下は、結果として離職率の上昇につながる恐れもあります。
ワークライフバランスがくずれる
勤務時間外の業務をおこなうことが常態化すると、私生活と仕事の境目が曖昧になり、ワークライフバランスがくずれる恐れがあります。
また、プライベートの時間を削って仕事を続ける状態が続くと、精神的な余裕がなくなり、キャリアの停滞や断絶につながる可能性もあります。
とくにテレワーク環境下では、仕事と私生活を過ごす場所が同じであるため、オン・オフの切り替えが難しく、惰性で業務を続けてしまうリスクが高まります。
従業員の心身に悪影響が及ぶ
十分な休息が取れず、疲労が蓄積した状態が続くと、心身の健康に深刻な悪影響が生じる恐れがあります。
ストレスの蓄積や睡眠不足、集中力の低下といった状態は、メンタルヘルスの不調を引き起こす要因となり得ます。
また、このような兆候を放置して働き続けてしまうと、体調を崩して休職や退職に至るリスクも高まります。
とくに、責任感が強く真面目な従業員ほど隠れ残業をしやすい傾向があるため、企業にとっても優秀な人材を失う事態につながりかねません。
業務量の把握が困難になる
隠れ残業が発生していると、表面上の労働時間と実際の稼働時間との間に乖離が生まれます。
この乖離が認識されていないと、管理職や人事部門は「業務は時間内に終えられている」と認識し、適切な業務量の調整や人員配置ができなくなります。
隠れ残業が一度常態化してしまうと、それを前提として業務量や人員配置が組まれるようになり、結果としてさらなる隠れ残業を助長するという悪循環に陥る可能性があります。
労働基準法に違反してしまう
たとえ従業員が自分の意思で隠れ残業をおこなっていたとしても、企業がその時間外労働に対して賃金を支払っていないという事実に変わりはありません。
そのため、隠れ残業の常態化が発覚した場合には、企業側が労働基準法違反に問われる法的リスクを抱えることになります。
実際、残業代の未払いは、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があります。
隠れ残業への対策
隠れ残業を発生させないために企業が取るべき対策を3つ解説します。
- 業務量やノルマの見直し
- 定型業務を自動化・型化
- ログ管理ツールの導入
従業員が健康的に働ける環境を整備することは、企業側の責任です。
詳しく確認していきましょう。
業務量やノルマの見直し
そもそも残業が発生する背景には、時間内に終わらない業務量や、過剰なノルマの存在があります。
まずは各従業員の業務内容や負担を定期的に確認し、実際の労働時間と見合っているかを評価することが重要です。
とくに、一定の時間内に完遂することが困難な業務が割り当てられている場合は、内容や進め方を見直すとともに、人員体制や業務分担の見直しを検討する必要があります。
定型業務の自動化・型化
データ入力、レポート作成、メール返信などの定型業務は、テンプレート化やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入により、大幅な時間短縮が可能です。
ルーティング業務や頻度が高い業務を効率化できると、全体的な業務負荷を軽減でき、結果として、隠れ残業の発生頻度を減らすことにつながるでしょう。
ログ管理ツールの導入
テレワークやフレックス制の普及により、物理的な出退勤の把握が難しくなった現在では、勤務実態を可視化するためのITツールの活用が欠かせません。
たとえば、PCのログオン・ログオフの状態アプリケーションの使用履歴などを記録・分析できるログ管理ツールを導入すれば、表面的な勤怠記録だけではわからない実態を正しく把握することが可能です。
退勤後も業務システムを使用している履歴が残っていれば、隠れ残業の兆候を早期に発見でき、個別の声かけや業務調整といった柔軟な対応につなげられるでしょう。
隠れ残業の対策に「LANSCOPEエンドポイントマネージャー クラウド版」
「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、PC・スマホをクラウドで一元管理できるIT資産管理・MDMツールです。
操作ログの機能では、従業員が利用するWindows・macOSの操作ログを取得でき、最大5年分のログ保存が可能です。
取得できるログの一例は以下の通りです。
ログの種類 | 取得内容 |
---|---|
ログオン・ログオフログ | 電源 ON・OFF・ログオン・ログオフのログ |
ウィンドウタイトルログ | ウィンドウタイトル・アプリ名のログ |
ファイル操作ログ | ファイル・フォルダのコピー、移動、作成、上書き、削除、名前の変更のログ |
Webアクセスログ※ | Webサイトの閲覧、ダウンロード、アップロード、書き込みのログ |
プリントログ | 印刷状況を記録し、ドキュメントやプリンター、PCごとに印刷枚数を集計 |
周辺機器接続ログ | USBメモリなど、周辺機器への接続・切断などのログ |
※対応ブラウザは、Chrome、Firefox、Microsoft Edge、Safari です。また macOS は Webサイト閲覧ログのみ取得できます。
管理画面では、アプリの利用、Webサイトの閲覧、ファイル操作、Wi-Fi接続などについて、「どのパソコンで」「誰が」「いつ」「どんな操作をしたか」など従業員のPC利用状況を、簡単に把握することが可能です。
また、厚生労働省の勤怠管理ガイドラインへの対応に、この操作ログを活用することもできます。
厚生労働省のガイドラインでは、「労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、適正に記録すること※」が求められています。
「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」では、1日の最初の操作ログと最後の操作ログの発生時間と勤怠の打刻時間を突合することができるため、勤務の実態を把握することが可能です。
※出典:厚生労働省|労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置 に関するガイドライン
そのほかにも、取得したログを自動レポーティングする機能が搭載されているため、勤怠管理、デバイスやアプリの活用状況の見える化などに活用できます。
たとえば、業務時間外の利用時間から、長時間労働につながるデバイスを把握できるため、隠れ残業の防止に役立ちます。
正しい労働時間や操作ログの把握に役立つ「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」を利用して、ぜひ隠れ残業の防止を目指してください。
「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」の機能や特長についてわかりやすくまとめた資料もご用意しています。本記事とあわせて、ぜひご活用ください。

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まとめ
本記事では「隠れ残業」をテーマに、発生する原因やリスク、対策方法などを解説しました。
本記事のまとめ
- 隠れ残業とは、勤務時間外である休日に家で資料を作成するなど、従業員が企業に申告せずに残業すること
- 隠れ残業は、「労働時間の制限」「労働時間に見合わない業務量」「勤怠管理の複雑化」などによって発生する
- 隠れ残業が常態化してしまうと、従業員のワークライフバランスがくずれたり、業務量の把握が困難になったりするだけでなく、労働基準法に違反するリスクもある
- 隠れ残業を発生させないためには、「業務量やノルマの見直し」「定型業務の自動化・型化」「ログ管理ツールの導入」といった対策が求められる
隠れ残業は、従業員の善意や責任感から発生するケースが多いため、表面化しづらく、企業側も気がつくことができないケースが多いです。
しかし、放置してしまうと、従業員の心身の健康が損なわれることに加えて、労働基準法違反に問われたり、従業員の離職リスクが増加したりなど、組織運営に深刻な悪影響が生じかねません。
従業員が健康的に生き生きと働き続けるためにも、企業は、制度面・意識面の両方から対策を講じ、隠れ残業が起こらない仕組みづくりを推進していきましょう。
本記事で紹介した「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、 PC・スマホをクラウドで一元管理できる IT 資産管理・MDM ツールです。
業務時間外に稼働しているPCがないかを確認したり、申告された勤怠記録と実際の労働時間に乖離がないかを確認したりすることが可能です。
隠れ残業の発生を抑止するツールとして有効なため、労務管理を強化したい企業・組織の方は、ぜひ導入をご検討ください。

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