IT資産管理

アライドテレシス「Secure Enterprise SDN」と連携 ネットワーク運用管理の効率化とセキュリティ強化を実現

アライドテレシスとエムオーテックスは2016年1月12日、アライドテレシスのSDN/アプリケーション連携ソリューション「Secure Enterprise SDN(SES)」と、エムオーテックスのネットワークセキュリティ統合管理ツール「LanScope Cat」を連携し、SDNによるネットワーク運用管理の効率化とネットワークセキュリティの強化を図るソリューションを提供することに合意しました。

両社のソリューションが連携することで実現されるメリットは何かについて両者で対談を行った。

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SDNによるネットワーク運用管理の効率化とセキュリティの強化

アライドテレシス(以降アライド)が現在注力しているのが、SDN(Software-Defined Networking)による企業・組織のIT基盤の革新だ。ネットワーク機器の自動化や運用管理の効率化を実現するAMF (Allied Telesis Management Framework)と、アプリケーション連携でセキュアな環境とデバイス保護を実現するSES(Secure Enterpris eSDN)の“2つのSDN”を提供している。

アライドは、データセンター向けに培われてきたSDN技術をエンタープライズ市場に適応させる技術を研究開発し、企業向けアプリケーションとネットワークを連携/連動させることにより、ネットワーク運用にかかるコストの削減およびセキュリティの強化を実現した。

2014年より、情報セキュリティシステム、人事クラウドサービス、IT資産管理システムなどをパートナーとの共同開発のもとで提供している。AMFとSESはITアークテクチャーの国際賞である、「iCMG Architecture ExcellenceAwards」を、2014年にAMFが(ITインフラストラクチャー部門最優秀賞)、2015年にはSESが(Future IT部門最優秀賞)、2年連続で受賞しており、海外でも注目されているソリューションだ。

アライドテレシス株式会社 ビジネスデベロップメント部 部長の中島豊氏は、「例えば昨今、車がハッキングの対象となり、遠隔操作でエンジン停止の脅威にさらされ、POSシステムを狙うウイルスが見つかったり、高速道路のIPカメラがハッキングされたりと、IoTの急速な成長と共に、セキュリティソフトなど防衛策のないI oTデバイスのセキュリティリスクが一段と激しさを増しています。

アライドのSESは、IoTデバイス側にウイルスソフトがなくともネットワーク側でトラフィックをモニターし、「ふるまい検知」「不正サーバー/不正HPアクセス検知」「未知の脅威検出」などのセキュリティ製品と連携し、IoTデバイスのネットワークアクセス制御をすることで、堅牢なセキュリティソリューションを提供できます。このSESとAMFを連携することで、IoT時代に最適なネットワークインフラを提供します」と語る。

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アライドテレシス株式会社 中島氏

 

ネットワークを軸にインフラと業務端末のセキュリティを強化

中島氏は、「SES」と「LanScope Cat」の連携について、「LanScope Catは、IT資産管理からセキュリティ、情報漏えい対策まで行えるネットワーク統合管理ツールとして、1万を超えるユーザー数(2016年1月末時点)を誇り、機能や性能面での優位性はもとより、サポートの手厚さでも定評があります。私どものお客様と話をする中でも、LanScope Catと連携できないかという声を多くいただいていました。単なる資産管理ではなく、どう使われているかまでを記録する一方で、PCやネットワークへの負荷は圧倒的に軽く、クラウドやマルチデバイス、グローバルと、どんな環境でも対応できるところが、競合製品と比較した際の優位性と考えています。このようなことから、SESとの連携をお願いしました」と語る。

エムオーテックス株式会社執行役員の池田淳氏は、「今までもこうした不正PC検知機能とのアライアンスというのはありましたが、アライドテレシスさんのSESならば、ネットワークレベルでしっかりと制御でき、しかも、制御の幅があります。当社としてはお客様の実運用にさらに則した提案ができ、よりよいアライアンスが組めるのではないかと思いました。

例えば、ユーザーが端末でなにか違反操作をした際にネットワークから遮断するという運用を考えた場合、一方的な遮断は生産性を損ないますし、一度遮断すると復旧するのにも手間が掛かります。SESで実現できるのは、例えば、1日に5回以上違反操作をした場合には15分間ネットワークに接続できないようにする、といった設定です。この幅を柔軟に設定できることが素晴らしいと思います」と語る。

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SESとLanScope Catの連携について、池田氏は、「最初の連携として、資産管理情報との連携を実装します。LanScope Catが管理しているI T 資産管理情報をもとに、ネットワークアクセス制御情報を自動的に設定することが可能となります。
また、ネットワーク利用時間や利用ロケーションを設定することも可能となり、業務ネットワークへのアクセス制御設定や運用効率を向上させることができます。次に、年内の実装を予定しているのが、不正操作によるネットワーク利用制限です。不正にIPアドレスやコンピューター名を変更する、業務時間外に操作を行う、不正なファイル操作やWeb閲覧を繰り返し行うなど、不正操作に該当した端末を任意設定した時間内は、業務ネットワーク上より遮断することが可能となります」と語る。

セキュリティ面の強化について中島氏は、「これからは「システムの強靱化」ということがキーワードになってくると思っています。エムオーテックス様とアライドテレシスが組むことのメリットは、まさにここにあると思っています。従来、セキュリティ対策やシステムの強靱さというのは、インフラはインフラ、端末は端末と、分けて考えられてきました。しかし、それらを別々に考えること自体が、そもそもおかしいのではないかと思います。端末にセキュリティホールや脆弱性がある、もしくはPC操作がおかしいから企業ネットワークから外すという連動システムは至って当たり前のソリューションです。これがお客様への一番のメリットになると考えています。」と語る。
 

迫りつつあるIoT時代へ向けて、ますます連携を強化

今後の展望について池田氏は、「やはり、I oTは注目のトピックスだと思います。当社としても、これからますます増え続けるIoTデバイスにどう対応していくかというのは、今後の大きな課題になります。IoTでもアライドテレシスさんとも連携できるところがありそうです」と語る。

中島氏は、「まずは、SESとLanScope Catの連携を成功させ、協業を軌道に乗せることが今年の展望となりますが、これからは、さまざまなIoTデバイスが登場し、運用・管理すべき端末が増加していきます。端末の管理、セキュリティに対するニーズはますます高まっていきますので、IoTデバイスへ対応されることを期待しています。そのインフラはアライドテレシスが繋ぐといったところで、IoT時代のネットワーク管理とセキュリティも、両社で協力しながら拡大していけるのではないかと思います」と語る。

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エムオーテックス株式会社 池田(左) アライドテレシス株式会社 中島氏(右)

 

アライドテレシス株式会社 
クラウドシステムの拡大に伴い、他のIT基盤ベンダーはデータセンター市場(NorthSIDE)に傾注しています。しかし、エンタープライズ(SouthSIDE)のIT基盤がなくなるわけではありません。アライドテレシスはSouthSIDEを守り続けて、もうすぐ30年を迎えます。これからもSouthSIDEのお客様と価値観を共有しながら、IT基盤のスペシャリスト集団であり続けます。

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