導入事例CASE

LanScope Catの導入でIT資産管理の大事さを再認識

国内外の約4,000台のPC端末を適切に管理できる使いやすい環境を実現

株式会社毎日新聞社

基本情報
設立
1872年2月21日
職員数
2,700名
管理台数
4000台
業種
IT・情報通信
URL
https://www.mainichi.co.jp/
効果/目的
概要 毎日新聞社が発行する「毎日新聞」は、2015年2月12日に創刊5万号(東京本社、北海道支社発行分)を迎え、2022年2月には創刊150年を迎える。日本国内では東京、大阪、名古屋、福岡に本社(発行所)を構え、海外の主要な地域にも取材拠点となる総局、支局を多数持つ。「報道に近道はない」を合言葉に、国内でも長い歴史を持つ報道機関として、日々さまざまなジャンルのニュースを発信し続けている。
今回は、全社規模で改めて展開することになったIT資産管理への取り組みについて、お話を伺った。

毎日新聞社では、以前からPC端末の更新やリース管理、アプリケーションのライセンス管理などを行うためにIT資産管理ツールを導入して、台帳の作成やフォント配布など一連の業務に利用していた。しかし、実際には多くの問題が生じていて、期待した効果は得られていなかったという。同社でIT資産管理業務を担う、制作技術局 技術センター 運用担当技術課長の塚田 重博 氏は、当時の状況を次のように話す。

制作技術局 技術センター 運用担当技術課長 塚田 重博 氏
▲ 制作技術局 技術センター
運用担当技術課長 塚田 重博 氏

「台帳の上では約4,000台のPC端末があり、そのうち1/3ほどは記者が社外に持ち出して利用する端末、あと2/3ほどは社内で利用する端末ということになっていました。ただ、各端末へのツールの展開がうまくできておらず、端末の情報が台帳に適切に反映されていないケースが多々ありまして、毎年行うPC更新作業の際に所在がわからなくなってしまったり、台帳に記載のない端末が出てきたりと不備が多かったのです。リースやアプリケーションの更新時には、対象となる端末の把握に時間がかかっていました。ライセンスを余分に購入してしまうなどコスト面の問題も出ていました」

せっかくツールはあるのだから有効に活用したいという思いはあったものの、端末数の多さや拠点間の連携などのほかに、ツール自体の使い勝手、サポート対応もハードルになっていたと塚田氏は振り返る。

「以前のツールは直感的に使うには難しく、またベンダーや販売代理店のサポート対応が遅めなところが不満として挙がっていました。不明点や困りごとがあってもなかなか解消できず、活用したいけれども、うまくできないまま時間が過ぎていったという感じです。
そうした私たちの問題意識の高まりと、ツールの更新時期がちょうど重なりまして、これを機にツールを刷新してはどうかと考えたのが今回のきっかけです」

同社では2017年10月頃から新しいIT資産管理ツールの検討を始め、翌2018年初旬にエムオーテックス株式会社(以下、MOTEX)のLanScope Cat導入を決断した。技術センターや各本社の担当者を中心に20名ほどのプロジェクトチームを作り、検討開始から決定までの半年ほどの期間で候補となったすべての製品を試用したとのこと。その際、MOTEXと販売代理店は導入後の運用が円滑に進められるように、操作方法のレクチャーや製品機能の説明といった対応を行っている。
技術センター マネジャーの久保 玲氏は、LanScope Catの直感的な使いやすさが選定の決め手になったと話す。

制作技術局 技術センター マネジャー 久保 玲 氏
▲ 制作技術局 技術センター
マネジャー 久保 玲 氏

「LanScope Catは非常に使いやすいというのが第一印象でした。試用期間中、何か質問することがあるかもしれないと思っていましたが、実際は問い合わせることもなく、スムーズに使えました。ユーザーインターフェースが直感的に使いやすいのは、最大のメリットだと思います。
他社製品ではできなくて、LanScope Catではできる、ということもいくつかありまして、それも選定の理由です。例えば、総務部から人事異動に関するデータがCSVファイルで提供されたとき、それをそのまま読み込んで台帳に落とし込むといったことが挙げられます」

技術センターの寺島 夢乃 氏も、LanScope Catのコンソール画面(ユーザーインターフェース)はわかりやすく、これならすぐに使い始められると話す。また、MOTEXと販売代理店の丁寧な導入支援(サポート対応)が、製品の理解に大いに役立ったと高く評価している。

「画面の中にアイコン(グラフィック)が効果的に使われていて、自分で使うときはもちろん、部署の後輩などほかの人に指示するときにもわかりやすいのは好印象です。私自身も、検討時にレクチャーを受けたことで、手順書をほとんど見ずに操作することができました。これなら大丈夫だと実感したのを覚えています。
また、管理コンソールが複数使えるのも便利だと思いました。役職や権限に応じてコンソール画面の表示内容を設定できるので、管理者の立場で見ると重要な機能と言えるでしょう」

全社を対象にしたLanScope Catの導入は2018年夏に終えており、一部の端末を対象としたアプリケーション配布などの検証を経て、本格的な運用を進めている。
各端末への展開は、LanScope Catのインストーラをユーザー各々がダウンロードして実行するようにしたとのこと。不具合や問い合わせ対応はほとんどなかったと塚田氏は話す。

「以前のツールは、PC端末のキッティング時にこちらでマスターとなる環境を作り、それをクローニングする形で展開しましたが、端末ごとに作業が必要な部分もあったため、負担は大きかったのです。LanScope Catは導入の方法もわかりやすくてユーザーに任せることができたので、展開時の作業負担は軽減されました。導入後に端末の動作が重くなったというような問い合わせも、特にありません」

問題とされていた台帳への端末情報の反映は、明らかに改善された。リース情報の管理や、アプリケーションのライセンス管理も、LanScope Catとの連携によって適切に対応できるようになるという。

「リース期限が迫っている端末はどれか? 台数は? など問い合わせがあっても、以前は即答できず、あいまいな対応にならざるを得ませんでした。来年度にリースの更新があるのですが、これからはきちんと管理できるようになりますし、対象となる端末の所在やリース延長の要不要といった確認もスピーディになるでしょう」(塚田氏)

同社では、記事作成に必要な文字がある場合、フォントを個別に作成して配布している。以前のツールでもフォント配布は問題なかったが、LanScope Catへの刷新を機に、フォントだけでなく、パッチファイルやアプリケーションの配布にも活用していきたいとのこと。
また、ISLサーバーを介したリモートコントロール機能を活かした遠隔サポートを行うようになり、ユーザー対応に要する時間の短縮と、スムーズな問題解決を両立している。


▲ ファイル情報取得画面

「プリンタが動かないという問い合わせに対して、プリンタドライバを更新してあげたとか、いろいろ対応例は出てきています。電話だけでは時間がかかってしまうようなことも、リモートで直接操作しながら説明できるので、比較的短時間で対応できるようになりました」(塚田氏)

今回、販売代理店が独自に提供しているサポート支援プログラムを利用することで、毎日新聞社、MOTEX、販売代理店の3社がより強く連携する体制を整えており、導入開始から現在まで充実したサポートを得られていることを久保氏は高く評価している。こうしたプログラムの存在をはじめMOTEXと販売代理店の取り組みは、今後への期待と信頼にもつながっていると話す。

「検討段階から熱心に対応いただきまして、導入を決めてからも定期的に打ち合わせの機会を設けながら進めてきたので安心感がありました。これなら運用時のサポートもしっかりやっていただけるのでは、という期待も含めて検討していましたが、やはりLanScope Catを選んでよかったです。今後も手厚いサポートをお願いできればと思います」


▲ ハードウェア資産情報管理画面

 


▲ アカウント追加管理画面
制作技術局 技術センター 寺島 夢乃 氏
▲ 制作技術局 技術センター 寺島 夢乃 氏

同社では、これからPC端末をWindows 10へ移行することを踏まえた作業を進めている。その作業負荷の軽減に、LanScope Catはすでに貢献していると寺島氏は話す。

「来期のPC更新に向けた台数の精査などにLanScope Catを活用しているところです。以前の台帳をベースにしていたらかなり困難な作業だったと思いますが、稼働台数を把握しやすくなったことを含め、作業自体はだいぶ軽減されています」

また、PC端末のセキュリティ強化や稼働状況の把握に、LanScope Catで取得できるログの活用を検討している。在宅勤務の導入に向けた取り組みも進めているとのことで、そこでもログが役立つと見込まれている。

「セキュリティのインシデントが上がったときに、その理由はなんとなくわかりますが、何をクリックして、何をした結果なのか? ということを以前のログで追うのは難しいと感じていました。そうしたところでも利用の機会は増えていくでしょう」(寺島氏)

塚田氏は、今回のプロジェクトがIT資産管理の重要性を再認識する契機になったと話す。

「どれだけの端末があり、どれだけ稼動しているのか、管理部門として把握することが難しいという中途半端な状態でしたが、LanScope Catによって全台の状況をリアルタイムに把握できるようになれば、それは素晴らしいことです。今回の導入では、複数のメンバーでいろいろ製品を触りながら検討する過程を経て、やはりIT資産管理は大事だという共通の認識を改めて持つことができたのではないかと思っています」

※本事例は2019年2月取材当時の内容です。

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