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GIGAスクール構想とは?GIGAスクール構想の概要とセキュリティ対策

Written by 鈴木 菜摘

マーケティング本部にて主にLanScope Catの情報発信、企画推進を担当。サポート部門で勤務した経験から、「ユーザー目線」をモットーに活動しています!

GIGAスクール構想とは?GIGAスクール構想の概要とセキュリティ対策

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GIGAスクール構想の概要

PC端末はこれからの時代を生きる現代の子供たちには鉛筆とノートのように必要不可欠なツールです。
一方で、教育現場におけるICTの活用は、現在は自治体ごとに大きな格差があります。
例えば、文部科学省が2019年8月30日に報告した実態調査では、児童・生徒への教育用コンピューターの配布状況は、佐賀県が1位で平均1.8人に1台だったのに対し、最低の愛知県では7.5人に1台、全国平均では5.6人に1台という結果になっています。
▼出典:文部科学省 平成30年度学校における教育の情報化の 実態等に関する調査結果(概要)(平成31年3月現在)
https://www.mext.go.jp/content/20191224-mxt_jogai01-100013287_048.pdf

このような状況を打破し、ICTを基盤とした先端技術等の効果的な活用を実現するため、文部科学省は「GIGAスクール構想」として、1人1台端末及び高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備するとともに、並行してクラウド・ICT機器活用を推進し、公正に個別最適化された学びを全国の学校現場で持続的に実現させる構想を示しました。本構想の実現を支援する大規模な補助金制度も整備されます。

【GIGAスクール構想のポイント】
①2023年度までに小中学校の児童・生徒1人に1台のPCを配布
児童・生徒用端末1台につき、国立・公立校は1台当たり4.5万円、私立学校の場合は購入費用の1/2(上限4.5万円)が補助金として支給される。
2020年度までに小5~中1、2021年度までに中2~中3、2022年度までに小3~小4、2023年度までに小1~小2と段階的に実施される。
なお、高等学校についてはBYODの取り組みが始まっていることを受け、補助対象外となっている。

②学校内すべての教室まで高速かつ大容量の通信ネットワークの整備を推進
小、中、高等学校を対象に、整備費用の1/2(上限3000万円)を補助。工事を伴う幹線、支線ケーブル、サーバー、ルーター、ハブ、情報コンセント、ソフト(校内LANとして機能するために最低限必要なもの)が対象となり、無線アクセスポイントや充電キャビネットは条件を満たす場合には補助対象とできる。

このようにICT化を進めることで、将来的に遠隔技術による大学と高校の連携授業や、学習履歴・体調・人間関係等の様々なデータを踏まえた最適な指導の実施など、「子供の力を最大限引き出す教育」への進化を実現することを目指しています。

▼出典:文部科学省 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)

ICTを「安心」「安全」に活用するために欠かせないセキュリティ対策

ICTの活用には、情報の漏えいや改ざんを防ぐためのセキュリティ対策が不可欠となります。そこで文部科学省では、「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を公表し、教育情報セキュリティポリシーの基本理念と検討する際の考え方について解説し、様々なセキュリティリスクについて具体的な対応策を示しています。GIGAスクール構想実現のためICT機器を導入する際には、このガイドラインに即したセキュリティポリシーを策定し、十分なセキュリティ対策を実施することが必要です。

【対策の例】
①1人1台にPCを配布→児童・生徒に貸与したPC端末の紛失・盗難のリスク
PC端末は、教室での一斉・個別学習のほか、校外学習や自宅への持ち帰り学習でも使用するため、学校外へ持ち出すことが前提となります。

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②様々な情報を蓄積・利活用→サイバー攻撃、情報漏えいのリスク
成績処理や児童生徒の指導記録、児童生徒が授業等で活用するワークシートや保護者メールリストなどの様々な情報がデータとして蓄積されるため、特に重要度の高い機微情報が外部に漏えいしないよう、対策が必要です。またその対策は、外部からのサイバー攻撃対策だけでなく、教職員など内部の人間の行動による漏えいについても十分な対策が必要です。

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また、令和元年12月版のガイドラインでは月の改訂版ではクラウドサービスの積極活用に向けたメリット・留意点・セキュリティ対策にも言及されており、学習環境の多様化、教員 の働き方改革の実現等、クラウドは教育現場の改善の手段としても有力な解決策の一つとしています。
コスト削減や、運用・保守を・クラウド基盤側の保守・運用をクラウド事業者に一任できるなどのメリットがありますので、必要に応じて活用を検討するのがよいでしょう。

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