導入事例CASE
IT資産管理ツール導入をきっかけに、PC管理の効率化・セキュリティレベル向上を実現!
1つではないLanScope Catの導入効果〜正確な資産管理・ライセンスの最適化・セキュリティ強化・業務効率UP〜
高田製薬株式会社
基本情報 |
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概要 | “研究開発型企業“として医薬品の製造分野で独創的な製品開発を行っている高田製薬は、医療を取り巻く環境が大きく変化する中、ジェネリック医薬品を通じて「高田製薬ならではの独創的な高付加価値の提供」をすべく常に新しい取り組みを行っている。 その姿勢は事業だけでなく、情報セキュリティに対しても同様だ。今回は3年前から取り組んでいるIT資産管理・セキュリティ対策について、情報システム部門にお話を伺った。 |
「これからの時代はITが基盤となり、ITを安全・安心に使ってもらい、それを通じて会社のサービス向上に貢献していくべきだ」というミッションのもと、抜本的な改革を目指し、情報化に取り組むコーポレート本部 情報システム部 部長 永翁 千寿 氏、システム推進課 課長 柴崎 拓人 氏、平野 正博 氏にお話しを伺った。
医薬品などの情報を持つ製薬会社は世界的に見ても攻撃者のターゲットになりやすいと言われている。この点について、「当社独自の技術情報もありますし、その他の重要情報の保護も社会的責務ですが、何よりお客様に安全・安心な製品を届けるためにも、会社としてセキュリティレベルを上げて行くことは必須だと考えています」と永翁氏は語る。
IT資産管理ツールの導入を検討するにあたり、10製品ほど比較を行った高田製薬。機能の網羅性はもちろん、実際に運用するメンバーにも見てもらい、コンソールの使い勝手やレスポンスなど様々な観点で比較を行ったという。また、比較検討する中でも重要な要素の1つとなったのが「クラウドであることだ」と永翁氏は語る。
今回比較検討を行った結果、高田製薬はMOTEXの販売パートナーである株式会社ソフトクリエイト(以下、ソフトクリエイト)が提供する「LanScope Cat on SCCloud」を導入した。(LanScope Catをクラウドサービスとして利用できるサービス)
「基幹システムなど、外に出すことが難しいもの以外はなるべくクラウドにしていこうという方針でやっています。当社は全国に拠点があり、MR(Medical Representative)活動を行う外勤者が多くいます。VPNソフトも導入していますが、特定の拠点に出社せず、お取引様を回るケースも多く、そうなると、環境に依存せずに情報が収集できるクラウド製品であることがポイントでした」と柴崎氏は語る。
10社から提案を受け、最終的には3社まで絞り込んだというが、決め手となったのはどういった点にあったのだろうか。
▲ IT資産管理選定:最終評価表
「LanScope Catについては、特筆すべき点が多かったというよりも、悪いポイントが少なかったですね。他社の場合は、1つ輝くポイントはあるものの、他の部分ではマイナスがつく。それに対し、LanScope Catは様々な項目において、総じて点数が高かったです。また、比較を進めると、使いやすさも見えてきますが、そのポイントも高かったため、結果的に弊社のやりたいことに一番マッチした使いやすい製品ということで、LanScope Catという結論になりました」と運用担当の平野氏は振り返る。
LanScope Catを導入し、はじめに取り組んだのがIT資産管理だ。全国に拠点があり、社員も1,000名近くいるため、従来の管理方法からの躍進が必要だったという。また、導入前はPCを買うごとにOfficeのライセンスも購入していたため余剰ライセンスも多かったそうだが、LanScope Catを入れたことで、ライセンスの最適化を図ることができ、その結果コスト削減の効果も大きかったそうだ。
次に高田製薬が取り組んだのは、USB制御だ。
「それまではUSBメモリの利用ルールを設けてなかったこともあり、多い人は複数個使っている状態でした。そのため、850台のパソコンに対し、USBメモリが750個もありました。そこで、LanScope Cat導入後、まずは制御を行い、暗号化したUSBメモリだけを許可することで、現在は150個弱まで減らすことができました。リスクを考えると徹底的に使用を制限したいという気持ちもありますが、業務上やむを得ないケースもあり、ログを取得・申請による登録制というルールのもと、社員を信頼して運用しています」と運用担当の平野氏は語る。
それまで使用できていたUSBメモリが使えなくなったことやログの取得に対する反響はなかったのだろうか。
「LanScope Catを導入したタイミングで、管理職を集めた会議での説明だけでなく、社員に対するセキュリティルールの説明、またLanScope Catでこのようなログが取られていますといったことを全て公開しました。最初こそ、問い合わせを含めた反響はありましたが、最近では社員の方から『〇〇のサイトからこういった情報をダウンロードしたいが、安全でしょうか』といった確認が事前に来るようになりました。個人差はありますが、社員のリテラシーが上がっているなと実感でき、嬉しかったですね」と柴崎氏。
▲ コーポレート本部 情報システム部 システム推進課 課長 柴崎拓人 氏 | ▲ コーポレート本部 情報システム部 システム推進課 平野正博 氏 |
適切な使用ルールが定着するよう、その都度説明し、管理職の会議でWebアクセスの状況をレポートとして提出するなど、根気強く啓蒙をしていったそうだ。一度だけでは浸透しないが、高田製薬のように時間をかけTOP層も巻き込み推進していくことが、ツール導入を成功させる秘訣とも言えるだろう。
さらにリモートコントロール機能を活用したことで、情報システム部門の業務負担を大きく削減でき、また問い合わせをした社員からも喜ばれ、管理する側と管理される側の双方でメリットを感じているという。
情報システム部門では、社内のヘルプデスクの役割も担っているが、外勤者も多く、また同じ拠点でも場所によっては移動するだけで20~30分かかるところもあるため、以前は問い合わせ対応に多大なリソースがかかっていたという。
しかし、リモートコントロール機能を使うことで、1件当たりの対応工数が50%減、月間の時間にすると400分の削減、年間の費用に換算すると約24万円も削減できたことになる。
【試算】
(2018年2月の月間問い合わせ件数:20件)×20分=400分
(400分/60)×(時給単価:3,000円)×12ヶ月=241,200円
「電話ではなかなか伝わらず、PCの画面をスマホで撮影し写真を送ってもらうこともありましたが、今は同じ画面を見ながら操作できるので、サポートする私たちはもちろんですが、社員からしてもすぐに解決してもらえるということで喜んでくれています。今回LanScope Catを入れたことで、単に管理を強化しただけでなく、社内ルールを整備し、それを社員に浸透させることにつなげられた大きな成果だと感じています。その結果、会社全体のセキュリティレベル、リテラシー向上につながっていますから」と柴崎氏は語る。
LanScope Catの運用を開始して2年、今ではアラームがほとんど上がらなくなった高田製薬。今年はWindows10の入れ替えに力を入れていくという。これまでは部門ごとにPCを購入していたが、このタイミングでレンタルPCに移行することで、さらに正確なIT資産管理を目指すという。
また、ソフトクリエイトが提供する不正PC検知・遮断システム「L2Blocker」と組み合わせることで、管理外のPCはネットワークに接続できない環境を作り、セキュリティレベル向上を図るなど、情報システム部門の新たな取り組みは続く。
「現在、外勤MRはモバイルPCを使用していますが、より安全・安心なITインフラ整備という目的で、今後はタブレットへの入れ替え、もしくはシンクライアントへの移行を検討していきたいと考えています。まだまだ課題も多いですが、前向きに取り組んでいきたいですね」と永翁氏は最後に語った。
※本事例は2018年12月取材当時の内容です。
ご利用された LANSCOPE エンドポイントマネージャー オンプレミス版 の機能構成について | |
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