クラウドセキュリティ
Copilot for Microsoft 365 何ができる?最新の機能や料金を解説
Written by 田村 彩乃
ITコンサルタントとして7年間システム提案に携わった後、フリーライターとして独立。IT、マーケティングに関するコラムを中心として、人材、ECなどにまつわる記事をWebをはじめとした多くのメディアで執筆。
3分でわかる!Copilot for Microsoft 365 まるわかりガイド
この1冊で「Copilot for Microsoft 365 」の知っておきたい最新情報・要点を「簡単」にチェックできます。
目 次
Copilot for Microsoft 365( Microsoft 365 Copilot )とは?
Copilot for Microsoft 365を使いこなせば、圧倒的な業務効率化が期待できる
Copilot for Microsoft 365はいつから使える?法人プランは2023年11月に一般リリース
Copilot for Microsoft 365 は、何のプランで利用できる?価格は?
1.日常で使う Microsoft 365 アプリに搭載
2.Microsoft Business Chat に搭載される
Copilot for Microsoft 365 が優れている点
Copilot for Microsoft 365 が実装されるアプリケーションと機能
2024年4月より搭載「OneDrive for Web」のCopilot機能
「Word」 の Copilot機能
「Excel」の Copilot機能
「PowerPoint」の Copilot機能
「Outlook」の Copilot機能
「Microsoft Teams」の Copilot機能
「Forms」の Copilot機能
「Power Platform」「Viva」にもCopilot機能が実装予定
Microsoft 365 モバイル アプリでも、 Copilot の利用が可能
Copilot for Microsoft 365 を導入する手順
1.課金プロファイルの作成とライセンス購入
2.ライセンス付与
3. 最終確認
Copilot for Microsoft 365 を利用する際の注意点
Copilot for Microsoft 365 のサポート体制
Copilot for Microsoft 365 のセキュリティ面は問題ないのか?
Copilot for Microsoft 365 では、Microsoft 365 に準じたセキュリティが継承できる
アカウント(テナント)情報も、AI学習に用いられないため安心
ただし「 Microsoft 365 サービス」のセキュリティ対策は、組織の重要課題
Copilot for Microsoft 365 のセキュリティ対策なら「LANSCOPE セキュリティオーディター」
まとめ
Copilot for Microsoft 365( Microsoft 365 Copilot )とは、従来の「 Microsoft 365 アプリケーション」に、 OpenAI が開発した自然言語処理モデル「GPT-4」が組み込まれた新時代のAIサービスです。
すでに活用されているユーザー様もいらっしゃるかと思いますが、Copilot for Microsoft 365 を活用することで、Word や Excel といったアプリサービスと連携し、日常業務の生産性向上やパフォーマンスの最大化を目指すことができます。
Copilot for Microsoft 365 は、2023年11月1日より「法人向け」プランの一般提供が開始され、国内でも正式にリリースされました。2024年5月現在、1ライセンスあたり月額4,497円(税抜)/ 年額53,964(税抜)にて、対象の Microsoft 365 / Office 365 法人向けプランに契約することにより、利用可能です。
▼Microsoft Copilot for Microsoft 365 の料金・対象プラン
価格 | ¥3,750 ユーザー/月 (+各種 Microsoft 365 / Office 365 プランの月額料金 ) |
---|---|
対象プラン | ・Microsoft 365 Business Standard(一般企業向け) ・Microsoft 365 Business Premium(一般企業向け) ・Microsoft 365 E3 / E5(大企業向け) ・Office 365 E3 / E5 |
特徴 | ・Copilotのすべての機能を含む ・ Microsoft 365アプリ(Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNoteなど)にて、Copilotを利用可能 ・ピーク時、生成AIGPT-4とGPT-4 Turboへの優先アクセスが可能 ・ Designerを使用し、100回/日のAI画像生成・編集が可能 |
また現在、 Microsoft 365 アプリケーションに対応した「個人向け」の Copilot サービスはなく、無料の生成AIサービス「 Copilot 」か、有料版の「Copilot Pro(月額 3,200円」のみ、一般提供されています。
この記事では、Copilot for Microsoft 365 に関する役立つ情報を、わかりやすく要約しました。「1記事で Copilot for Microsoft 365 の、最新情報を理解したい」という方は、ぜひご覧ください。
- Copilot for Microsoft 365 の基礎知識
- Copilot for Microsoft 365 の統合方法
- Copilot for Microsoft 365 の具体的な機能
- Copilot for Microsoft 365 のリリース日や料金プラン
- Copilot for Microsoft 365 のセキュリティ
また「Copilot for Microsoft 365 」の知っておきたいポイントが、3分でわかるホワイトペーパーもご用意しました。ぜひ復習・社内共有用にご活用ください。
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設定ミスによる情報漏洩を事前に察知!
Microsoft 365のセキュリティ対策
クラウドサービスの設定ミスによる情報漏洩事故が増加中。総務省のガイドラインでも推奨される適切な対策をご紹介します。
Copilot for Microsoft 365( Microsoft 365 Copilot )とは?
Copilot for Microsoft 365とは、従来の Microsoft 365 アプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teams など)に、アメリカのOpenAIが開発した自然言語処理モデル「GPT-4」を搭載した、新時代のAIサービスです。
Copilot for Microsoft 365 は、主に下記3つの機能より構成されています。
1.ChatGPTにも搭載される、大規模言語モデル(LLM)
2.Microsoft graph(Micorosoftで利用中のデータへアクセスするプラットフォーム)
3. Microsoft 365 のアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Teamsなど)
ユーザーが Word や Excel といったアプリケーション上で、プロンプト(文章による指示)を入力すると、Copilot for Microsoft 365 は大規模言語モデル・Microsoft graph にてデータを処理し、ユーザー業務のサポートに最適なアウトプットを提供する仕組みです。
出典:Microsoft│Microsoft Copilot for Microsoft 365 を拡張する
少し詳しく“仕組み”を説明すると、Copilot for Microsoft 365 上でユーザーがプロンプトを入力すると、Microsoft Graph を通じて各アプリケーションに入力データが連携され、大規模言語モデル(LLM)へと送信されます。
その後、大規模言語モデルが与えられたプロンプトを処理し、Copliotへアウトプットを戻すことで、ユーザーは Microsoft 365 アプリケーション上で、希望のパフォーマンスを得ることができます。
▼Copilot for Microsoft 365 が処理する流れ
1.ユーザーが各アプリでCopilotにプロンプト(命令)を与える
2.Copilotが、これらアプリのデータ(=Microsoft Graph 。ファイルやチャットなど)に、プロンプト(命令)を結びつけ、LLM(大規模言語モデル)に送る
3.LLMは与えられたデータを処理して、Copilotに戻す
4.Copilotが、ユーザーが依頼したデータやアプリのコマンドとして返す
5.ユーザーは自分の要求した情報を、効率的に取得できる
例えば「Copilot in Word」では、数行の指示を送るだけで、AIに文章の下書きや要約を自動で作成させたり、誤字脱字や文法を修正させたりすることが可能です。
Copilot for Microsoft 365を使いこなせば、圧倒的な業務効率化が期待できる
Microsoft 365 Copiliotを使いこなせれば、大幅な業務効率化の実現を期待できます。例えば、業務において次のような悩みを持つ方は、Microsoft 365 Copiliotを利用することで、大幅な業務工数の改善が図れるかもしれません。
- メールやチャット対応に時間が奪われている
- 資料が冗長になりがちな上、作成に時間がかかる
- 商談やミーティングの予定調整に時間がかかる
Copilot for Microsoft 365 を使いこなせば、スライド作成やレポート要約といった、コア業務以外の工数を短縮できるため、本来時間を割くべき重要なミッションへと時間が割けるようになります。
また現在、通常の Microsoft365アプリケーション を使用している方の中には、「機能を十分に使いこなせていない」「まだ知らない機能が数多くある」という方も多いでしょう。
Copilot for Microsoft 365では、ユーザーがプロンプトで依頼した指示を、アプリ機能を用いて自動でアプトプットを生成します。よって、ユーザーがこれまで把握していなかった Microsoft 365 アプリの機能を引き出し、より成果の高いパフォーマンスを発揮できるようになります。
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Copilot for Microsoft 365はいつから使える?法人プランは2023年11月に一般リリース
Copilot for Microsoft 365 は、2023年11月1日(米国時間)より一般提供が開始され、日本語にもすでに対応しています。
現在、Microsoft 365 アプリケーション上で使用できる、個人向けの Copilot はリリースされておらず、使用するためには次項で紹介する、Microsoft 365 / Office 365 サブスクリプションサービスの法人向けプランに加入する必要があります。
Copilot for Microsoft 365の開発が発表されたのは、2023年3月16日のことで、同年5月には「Copilot for Microsoft 365 アーリーアクセス プログラム」として、招待制の有償プレビューが実施されました。
Copilot for Microsoft 365 は、何のプランで利用できる?価格は?
Copilot for Microsoft 365 は、次のいずれかの本人向けプランに加入し、追加で月額 20$ / 約3,750円(税抜)の「Copilot for Microsoft 365 サービス」に加入することで、使用することが可能です。
出典:Microsoft │ まったく新しい生産性を Copilot for Microsoft 365 で引き出す
▼ Microsoft 365 各プラン詳細
プラン名 | Microsoft 365 Business Standard | Microsoft 365 Business Premium | Microsoft 365 E3 | Microsoft 365 E5 |
---|---|---|---|---|
対象 | 一般法人向け | 一般法人向け | 大企業向け | 大企業向け |
価格 (Microsoft 365 のみ) |
1,560 ユーザー/月 | 2,750 ユーザー/月 | 4,500 ユーザー/月 | 7,130 ユーザー/月 |
価格(Microsoft 365 +Copilot for Microsoft 365) | 5,310 円 ユーザー/月 | 6,500円 ユーザー/月 | 8,070円 ユーザー/月 | 10,880円 ユーザー/月 |
参考:Microsoft │ビジネスに最適な Microsoft 365 プランを見つける
例えば 「Microsoft 365 Business Premium」に加入し、「Copilot for Microsoft 365」を利用する場合は、1か月あたり約6,500円(2,750円+3,750円)が、発生する計算となります。
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Copilot for Microsoft 365 は、以下の2パターンの方法で提供されます。
1.現在使用している「Microsoft 365 アプリ」に搭載される
2.「Microsoft Business Chat」に搭載される
ここでは、Copilot for Microsoft 365 が「どのアプリケーション」へ、「どういった型式で取り入れられるか」について詳しく解説します。
1.日常で使う Microsoft 365 アプリに搭載
Copilot for Microsoft 365 は私たちが既に使用している、Word や Excel ・ PowerPoint などの「 Microsoft 365 アプリケーション」に、組み込まれる形で使用可能です。各アプリケーションのサイドバーより会話で指示を出したり、「より単純に」「わかりやすく」など追加で指示を行い、意図に沿った文章やグラフを簡単に生成することができます。
▼「Excel in Copilot」でプロンプトを提示する(例)
出典:Microsoft│Copilot for Microsoft 365 をリリース ? 仕事の新たな形を創造(2023年3月28日)
現在、 Microsoft 365 を利用している方であれば、いつものようにOfficeアプリケーションを起動することで、Copilot for Microsoft 365 へアクセスすることが可能です。
出典:Windows Blog for Japan| Microsoft 365 Copilot をリリース ? 仕事の新たな形を創造
2.Microsoft Business Chat に搭載される
もう1つ「Copilot for Microsoft 365 」を活用する手段として、「 Microsoft Business Chat 」を利用する方法があります。
出典:Microsoft │ntroducing Bing Chat Enterprise, Copilot for Microsoft 365 pricing, and Microsoft Sales Copilot
「Business Chat」は、Microsoft365.com や検索エンジン「Bing」上で利用できる他、「Microsoft Teams」 のチャット画面より、 Copilot と1対1 のチャット型式で使える機能です。
Business Chat よりプロンプトを送信することで、Copilotが Microsoft サービス内に蓄積されたあらゆるデータを横断的に分析・処理し、ユーザーの要求に対する最適解を即座に提供します。
例えば、Microsoft Teams のチャット画面より「Business Chat」へ、『〇〇社とのやり取りに関連する、チャット・メール・ドキュメントをピックアップして』と指示すれば、Microsoft 内のすべてのデータから、関連するファイルや文章を抽出し、チャットで返答をもらうことが可能です。
あるいは「営業部の、最新のスケジュールを教えて」とBusiness Chatに指示することで、指定したチームのカレンダーやメール、ドキュメント、チャットの内容などを自動的に検索し、最新の予定をリストアップすることもできます。
▼Microsoft Teams より「Business Chat」を利用する画面
出典:Microsoft│Microsoft 365 Copilot をリリース ? 仕事の新たな形を創造(2023年3月28日)
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Microsoft 365 のセキュリティ対策
クラウドサービスの設定ミスによる情報漏洩事故が増加中。総務省のガイドラインでも推奨される適切な対策をご紹介します。
Copilot for Microsoft 365 が優れている点
Copilot for Microsoft 365は、他のAIツールと比較していくつかの優れた点があります。
まず、Microsoft 365の既存のアプリケーション(Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsなど)とシームレスに統合されているため、ユーザーは慣れ親しんだ環境でAIの機能を活用することができます。これにより、新しいツールの導入や学習コストを最小限に抑えることができます。
次に、CopilotはOpenAIのGPT-4をベースにしており、高度な自然言語処理能力を持っています。これにより、ユーザーがプロンプトを入力するだけで、複雑なタスクを簡単に実行できる点が他のツールに比べて優れています。例えば、Wordでの文章作成やExcelでのデータ分析など、日常業務で頻繁に行われる作業を効率化することができます。
さらに、CopilotはMicrosoft Graphを活用しており、企業内のデータにアクセスして高度な分析やレポート生成を行うことができます。これにより、ユーザーは企業内の情報を一元的に管理し、必要なデータを迅速に取得することが可能です。他のツールでは、同様の機能を実現するために複数のアプリケーションを使用する必要がある場合が多いですが、Copilotは一つのプラットフォームでこれを実現します。
最後に、CopilotはMicrosoftのサポート体制が充実している点も大きなメリットです。Microsoftは世界中に広がるサポートネットワークを持ち、迅速かつ的確なサポートを提供しています。これにより、問題が発生した際にも迅速に対応できるため、業務の中断を最小限に抑えることができます。
Copilot for Microsoft 365 が実装されるアプリケーションと機能
Copilot for Microsoft 365 は、既存のアプリケーション Word、Excel、PowerPoint、Outlook、OneNote、Microsoft Teams に実装されています。
また、2024年の3月には「Forms」、4~5月には「OneDrive for Web」「Stream」など、続々と連携可能なアプリケーションがリリースされる予定です。
以下では、Copilot for Microsoft 365が各アプリケーションに備わることで、どういった点が効率化されるか・どのような活かし方が可能かについて、公式サイトの情報をもとにまとめました。
2024年4月より搭載「OneDrive for Web」のCopilot機能
出典:Microsoft │ Copilot in OneDrive: A New Wave of File Interaction (2024 年 2 月 29 日)
2024年4月下旬より、OneDrive for Web上で利用できる「Copilot in OneDrive」のリリースが予定されています。
ユーザーが OneDrive 上で Copilot に質問を投げかけると、Copilot が OneDrive 上に保存された Word や Excel 、PowerPoint などから必要な情報を収集し、自動で回答を作成してくれます。また必要に応じて複数ファイルの要約を作成してくれるため、ユーザーは自身で複数のファイルを見比べ、情報の収集や要約を行う必要がなくなります。
出典:Microsoft │ Copilot in OneDrive: A New Wave of File Interaction (2024 年 2 月 29 日)
OneDrive の Copilot は、OneDrive for Web および Microsoft Teams、OneDrive、SharePoint のファイル ビューアーから、直接アクセスできるようになります。
「Word」 の Copilot機能
「Word」は、Microsoft 365 サービスで利用できる「文書作成のアプリケーション」です。
Word上でCopilot機能を利用することにより、より効率的に文章の作成・編集・要約・創作を行えるようになります。
例えば、プロンプト(指示)を与えることで、下書きの作成やドキュメントの追加・修正、さまざまな口調で文章を整えるなどの動作が簡単に行えます。過去のExcelやNoteファイルを指定すれば、その内容をもとに文書を自動で生成することも可能です。
- 指定したnoteの議事録とExcelの表計算データから、提案書のたたき台を3ページ分作成してください
- この原稿案を、提案書用により厳格な文章へと整えてください
- 以下のメモをもとに、1ページ分の原稿案を作成してください
出典:Microsoft│Copilot for Microsoft 365 をリリース ? 仕事の新たな形を創造(2023年3月28日)
「Excel」の Copilot機能
Excelは、Microsoft 365 サービスで利用できる「表計算のアプリケーション」です。
Copilot in Excelを使うことで、「Excelの操作に慣れていない」「複雑な関数やマクロを使いたくない」という方でも、簡単に複雑な数式や表・グラフを作成したり、数字を分析したりすることが可能です。
- この表をもとに、販売チャネル別・商品のジャンル別に売上高の内訳を教えてください
- エクセルに入力した商品データから、最も売上が高かった商品を抽出して表示してください。また売上の推移データから、自動でグラフを作成してください
「PowerPoint」の Copilot機能
PowerPointは、Microsoft 365 サービスで利用できる「文書作成のアプリケーション」です。
Copilot in PowerPointを使えば、現在のプレゼンテーション作成を、より効率的に行えるようになります。例えば、既存の文章や議事録をもとにプレゼンテーションを作成したり、プロンプトの指示でよりよくスライドデザインを変更したりできます。
- 指定したWoreのテキストから、5枚のスライドを作成してください。関連画像も挿入してください。
- いま20枚のスライドを、簡易資料用に5枚にまとめ直してください。
▼Wordを基に、PowerPointでスライドを作成するイメージ
出典:Microsoft│Copilot for Microsoft 365 をリリース ? 仕事の新たな形を創造(2023年3月28日)
「Outlook」の Copilot機能
Outlookは、 Microsoft 365 サービスで利用できる「メールメッセージの送受信」を行うアプリケーションです。予定表の管理やタスクの追跡等も行えます。
Copilot in Outlookでは、メール確認や返信といった作業時間を短縮し、メール管理におけるあなたの負担を大きく軽減することができます。
- 先週分のうち未読のメールだけをピックアップしてください。また重要なものにはフラグを立ててください
- 取引先への返信メールの下書きを作成してください。文章にはお礼の言葉と、2 つ目・3 つ目の指摘について、詳細を尋ねる文言を入れてください
- 今月末にある、会社の懇親会にチームメンバーを招待してください。参加費が4,000円である旨も記載してください
「Microsoft Teams」の Copilot機能
Microsoft Teamsは、Microsoft 365 サービスで利用できる「チャットやビデオ通話を通じてコミュニケーションを行うアプリケーション」です。
Copilot in Teams を利用することにより、現在Teams で行っている会議の生産性をさらに向上させ、またその質を大きく高めることができます。
例えば、あなたが会議の前半に参加していなかった場合も、Copilot に尋ねることで、会議の要点や論点をピックアップして教えてくれます。また、チャットの履歴に基づいて会議のアジェンダを作成したり、次回の会議日時をスケジューリングしたりといった作業も、簡単に行えるようになります。
Copilot in Teamsへのプロンプト(指示)の例
- (会議への参加が遅れた場面で)この会議の中で、これまでの論点はなんですか?メンバーの意見が合わない部分はどこですか?
- 今回のミーティングの中で、決定した事項のメリットとデメリットを教えてください。また次に推奨されるアクションを教えてください。
「Forms」の Copilot機能
Microsoft Formsは、アンケートや投票で使用するフォームを、カンタンに作成できるアプリケーションです。Copilot in Forms を使用することで、ユーザーが希望するテーマに応じて、必要なタイトルや説明・選択肢を、AIに自動で生成してもらうことができます。
出典:Microsoft│フォームでの Copilot へようこそ
「Power Platform」「Viva」にもCopilot機能が実装予定
「Microsoft Power Platform」と「Microsoft Viva」の2つのアプリケーションにも、Copilot機能が実装される予定です。この2つの機能については、まだ耳馴染みのない方も多いのではないでしょうか。
IT初心者でもアプリ開発や数字分析を可能にする「Microsoft Power Platform」
出典:Microsoft|Business Application Platform – Microsoft Power Platform
Microsoft Power Platformとは、アプリ開発やデータの収集・解析を少ないコード量(ローコード)で実現できる、コスト削減と成果の最大化に効果的なアプリケーションです。プログラミング知識を持たない初心者でも、簡単にアプリ開発ができるだけでなく、自動でワークフローを作成したり、社内に蓄積されたビッグデータを効率的に解析したりできるようになります。
実際、Microsoftの公式サイトでは、経験値の少ないエンジニアが、「Power Platform」を活用し、約2年で160以上のアプリを構築した例が紹介されています。
このPower PlatformにCopilot機能が実装されると、作成したいアプリの概要をプロンプトで伝えるだけで、アプリのたたき台を簡単に作成し、botとの会話によって開発を進めていくことが可能に。
また完成したアプリケーションに対し、Copilotで問いかけることで、アプリ内のデータに関する洞察を簡単に得ることもできます。
チームのエンゲージメントを高める「Microsoft Viva」
「Microsoft Viva」は、 Microsoft 365 と Microsoft Teams 内に構築される、従業員体験を向上させるためのプラットフォームです。Microsoft Vivaを活用することで、従業員同士のコミュニケーションを活性化し、エンゲージメントや帰属意識の創出・離職率の低減などを図ることができます。
テレワークが推進される昨今の働き方では、従業員同士のコミュニケーション不足が課題になりがちですが、Microsoft Vivaを使いこなすことで、所在地を問わず濃い繋がりを構築することができます。
出典:Microsoft|従業員エクスペリエンスとエンゲージメント Microsoft Viva
Microsoft Viva 単体でも十分便利ですが、Microsoft Viva Copilot in Vivaを活用することで、年次の事業計画書や製品戦略に関する Word 文書に基づき、Copilotが自動で OKR(成果指標) の推奨案を作成してくれます。
あるいは、リーダーが Copilot in Microsoft Viva Engage を利用することで、エンゲージメント指標の分析や従業員の感情を評価し、適切な対応を導き出すことも可能です。
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設定ミスによる情報漏洩を事前に察知!
Microsoft 365のセキュリティ対策
クラウドサービスの設定ミスによる情報漏洩事故が増加中。総務省のガイドラインでも推奨される適切な対策をご紹介します。
Microsoft 365 モバイル アプリでも、 Copilot の利用が可能
2024年2月29日(米国時間)より、 Microsoft 365 モバイルアプリ でも、Copilot 機能の利用が可能となりました。現時点では Copilot 機能のほか、Word および PowerPoint Mobile にて、Copilot を使用することができます。
出典:Microsoft│Microsoft 365 の Copilot の新機能(2024 年 2 月 29 日)
モバイル端末からアクセスできることで、ユーザーは場所を問わず、Copilot を活用したコンテンツ生成や要約、プレゼンテーションのスライド確認などが行えます。
Copilot for Microsoft 365 を導入する手順
企業・組織にて Copilot for Microsoft 365 を導入する主な流れは、以下の通りです。
1、課金プロファイルの作成とライセンス購入
2.ライセンス付与
3.最終確認
1.課金プロファイルの作成とライセンス購入
Copilot専用の課金プロファイルを作成するため、以下の手順を実行します。
1.Microsoft Copilot for Microsoft 365 の公式サイトへアクセスし、Microsoft 365 アカウントでサインインします。
2.ライセンス数量、サブスクリプションの期間、請求書頻度を選択し、Copilot を購入します。
3.「課金プロファイル名」と、主要な支払い方法を選択し、保存します。
2.ライセンス付与
Microsoft Copilot for Microsoft 365 機能を使用する対象ユーザーに、直接ライセンスの付与をおこないます。
1.[ライセンス] > [Microsoft Copilot for Microsoft 365] を選択します。
2.[ライセンスの追加] を選択し、ライセンスを割り当てるユーザーを選びます。
3.ライセンスを付与後、ユーザーにウェルカムメールを送信し、理解を促します。
3. 最終確認
Microsoft 365 のアプリケーションを起動し、Copilotの機能が反映されていれば、導入完了です。
参考:Microsoft │Microsoft Copilot for Microsoft 365 のユーザーを有効にする
Copilot for Microsoft 365 を利用する際の注意点
Copilot for Microsoft 365は、業務効率化に大きな効果をもたらす一方で、利用する際にはいくつかの注意点があります。
まず、AIが生成するコンテンツの品質や正確性には限界があるため、最終的な確認や修正は必ず人間が行う必要があります。特に重要な文書やデータ分析結果については、AIのアウトプットを鵜呑みにせず、専門知識を持つ人がチェックすることが推奨されます。
また、Copilotを利用する際には、プライバシーとセキュリティの観点からも注意が必要です。CopilotはMicrosoft 365のセキュリティ設定を継承しますが、企業の内部データや機密情報がAIに入力されるため、情報漏洩のリスクを最小限に抑えるための対策が必要です。例えば、機密情報を含むプロンプトを入力する際には、必要最低限の情報に留めることが重要です。
さらに、Copilotの利用には追加のコストが発生します。法人向けプランでは、1ライセンスあたり月額3,750円(税抜)の料金がかかります。予算管理をしっかり行い、必要なライセンス数を適切に見積もることが求められます。
最後に、Copilotの機能を最大限に活用するためには、ユーザーが基本的な操作方法やプロンプトの書き方を理解していることが重要です。Microsoftが提供するトレーニングやガイドラインを活用し、従業員がCopilotを効果的に使いこなせるようにすることが求められます。
Copilot for Microsoft 365 のサポート体制
Copilot for Microsoft 365のサポート体制は非常に充実しており、ユーザーが安心して利用できる環境が整っています。まず、Microsoftは世界中に広がるサポートネットワークを持ち、24時間365日のサポートを提供しています。これにより、時差や地域に関係なく、いつでも迅速にサポートを受けることができます。
また、MicrosoftはCopilotに関する豊富なドキュメントやトレーニングリソースを提供しています。公式ウェブサイトには、Copilotの使い方やトラブルシューティングに関する詳細なガイドが掲載されており、ユーザーは自己解決を図ることができます。さらに、Microsoft LearnやLinkedIn Learningなどのプラットフォームを通じて、Copilotの機能を学ぶためのオンラインコースも提供されています。
さらに、Microsoftは定期的にウェビナーやワークショップを開催し、最新の機能やベストプラクティスを紹介しています。これらのイベントに参加することで、ユーザーは最新の情報をキャッチアップし、Copilotを最大限に活用するためのスキルを磨くことができます。
コミュニティサポートも充実しており、Microsoftの公式フォーラムやTech Communityでは、他のユーザーや専門家と情報交換を行うことができます。これにより、実際の利用者からのフィードバックやアドバイスを得ることができ、問題解決のヒントを見つけることができます。
総じて、Copilot for Microsoft 365のサポート体制は非常に強力であり、ユーザーが安心して利用できる環境が整っています。問題が発生した際にも迅速に対応できるため、業務の中断を最小限に抑えることができます。
Copilot for Microsoft 365 のセキュリティ面は問題ないのか?
Copilot for Microsoft 365 を活用するにあたり、セキュリティ面に問題がないかを不安に思う方も、一部いらっしゃるのではないでしょうか。結論から言うと、Copilot for Microsoft 365 は従来の Microsoft 365 サービスと同等の品質で、強固なセキュリティ体制を構築することが可能です。
ただし、情報漏洩の観点から「ChatGPT」などAIツール全般の業務利用を禁止している組織も多いなど、Copilot for Microsoft 365 を導入するのであれば、セキュリティ課題への対策が欠かせないでしょう。
ここでは、Copilot for Microsoft 365 が「セキュリティの強みと課題」について、詳しく解説します。
Copilot for Microsoft 365 では、Microsoft 365 に準じたセキュリティが継承できる
Copilot for Microsoft 365 では、現在組織が使用している Microsoft 365 サブスクリプションサービスで構築した、セキュリティ設定やコンプライアンス、プライバシーポリシーなどを自動的に継承できます。
そのため、すでに Microsoft 365 を導入している企業においては、Copilot for Microsoft 365 のために特別なセキュリティルールを策定したり、多要素認証やプライバシー保護の設定を追加で行うことなく、安全にCopilot for Microsoft 365 の利用を開始することが可能です。
アカウント(テナント)情報も、AI学習に用いられないため安心
- 「自然言語処理モデル」を使うAIツールの中には、ユーザーが入力したプロンプトをもとに、AI学習を強化するサービスが存在します。
入力した情報がAIの学習に利用されると、入力した個人データが誤って他ユーザーへの回答に表示され、機密情報が漏洩するリスクに繋がりかねません。実際、OpenAIの提供する「ChatGPT」では、公式サイトにて「特定のプロンプト(GPTへの指示内容)の削除はできないため、chatGPTに機密情報の共有をしないように」という旨が記載されています。
その点、Copilot for Microsoft 365 に搭載されている、自然言語処理モデルの「Copilot LLM」は、ユーザーが入力したプロンプトや収集したデータを、AI学習に利用することはありません。そのため、Copilot に入力した個人情報や機密情報が、AIを通じて漏洩したり、他のユーザーに表示されたりというリスクも防止することができます。
ただし「 Microsoft 365 サービス」のセキュリティ対策は、組織の重要課題
Copilot for Microsoft 365 には、従来のMicrosoft 365 サービスと同等の “高度なセキュリティ機能” が搭載されていることは、先述の通りです。
しかし、Microsoft 365 をはじめとするクラウドサービスを狙ったサイバー攻撃は、昨今増加の一途を辿っています。テレワークの普及により「場所を問わず利用できるクラウドサービス」の需要が高まったことから、その脆弱性を利用した悪質な犯罪が増えているのです。
- 認証やログイン設定の見直し
- 定期的なログの取得・監視
- ファイルやデータの共有設定の見直し
- 発行済みのアカウント管理
- 社内のセキュリティルールの策定
などが考えられます。
Copilot for Microsoft 365 を安全に運用するためには、まずその土台となる「Microsoft 365」のセキュリティ体制を、十分に整えることが大切です。 次章で、Microsoft 365 サービスに効果的な、セキュリティソリューションについてご紹介します。
Copilot for Microsoft 365 のセキュリティ対策なら「LANSCOPE セキュリティオーディター」
Copilot for Microsoft 365 、および Microsoft 365 サービスをセキュアに利用するなら、ぜひ検討いただきたいのが「LANSCOPE セキュリティオーディター」です。
LANSCOPE セキュリティオーディターでは、 Microsoft 365 アプリケーション上で、従業員がどのような操作をしているかや、管理者の意図しない設定になっていないかを、監査ログとして取得することが可能。管理画面より監査ログを見ることで、Microsoft 365 アプリ上で「誰が」「いつ」「何をしたのか」を正確に把握することができます。
▼LANSCOPE セキュリティオーディターで見る、Microsoft 365 の監査ログ
また違反操作が行われると、組織が利用中のビジネスチャットと連携し、管理者と本人へアラートで通知。従業員への抑止力となるのに加え、管理者が早期に従業員の危険な行動に気づくことができます。
▼ Microsoft 365 のNG行為を、チャットでアラート通知
Microsoft 365 サービスはもちろん、将来的に Copilot for Microsoft 365 の導入を検討している組織・企業さまであれば、誰でも簡単に操作・セキュリティ対策が行える、LANSCOPE セキュリティオーディターを検討してみてください。
まとめ
今回は、Copilot for Microsoft 365 について解説してきました。
- Copilot for Microsoft 365 は、従来の Microsoft 365 サービスに、OpenAIが開発した自然言語処理モデルの「GPT-4」が搭載されたサービス
- 大規模言語モデル(LLM)を活用し、Microsoft 365 アプリケーションにプロンプトを与えることで、AIを通じた生産性の高い作業を実現できる
- 2023年11月より法人向けに、正規版のリリースが開始
- 1アカウント3,750円/月(税抜)で、 Microsoft 365 サブスクリプションの法人プランを利用することが条件
- 様々な Microsoft 365 のアプリケーション( Wore 、Excel 、PowerPoint 、Outlook 、Teams 、OneDrive )などで、Copilot 機能を活用できる
- Copilot for Microsoft 365 は利用中の Microsoft 365 に準じたセキュリティが継承でき、入力したプロンプトが学習に使用されないため、セキュリティ面でも安全である(ただし Microsoft 365 本体へのセキュリティ対策は必要)
今後、Microsoft 365 ユーザーであれば、Copilot for Microsoft 365 をいかに使いこなし、日常業務の生産性を高められるかが、会社での成果や実績に大きく影響することが予想されます。
ぜひMicrosoftの公式サイトを定期的にチェックする等しながら、いち早く情報をキャッチアップし、Copilot for Microsoft 365 を使いこなしていただければと思います。
また「3分でわかる、Copilot for Microsoft 365 まるわかりガイド」もご用意しました。ぜひ復習や社内共有にてご活用ください。
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Microsoft 365 のセキュリティ対策
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