Written by 矢本 匠
セールスエンジニア部にて、LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版を中心に製品のご提案をしています。
提案時の経験を活かし、データ活用や外部APIとの連携方法なども模索中です。
※ この記事は2023年9月時点の情報を基に作成しています。 ※
Microsoft 365(旧称 Office 365)は、Microsoftが提供するクラウドベースのオフィスソフトです。インターネットに接続すれば、どこからでもWordやExcel、PowerPointなどのOfficeアプリを使うことができます。
Microsoft 365の特徴は以下の通りです。
- クラウドベースなので、どこからでも使える
- サブスクリプションモデルなので、常に最新の機能やセキュリティアップデートを使える
- WordやExcel、PowerPointなどのOfficeアプリが使える
Microsoft 365の更新方法
Microsoft 365の更新は、自動で行われるのが基本です。
ただし、更新のタイミングやバージョンをコントロールしたい場合は、更新チャネルを設定できます。
- Current Channel(現行チャネル)
新機能や修正プログラム、セキュリティアップデートが最も早く提供されるチャネル - Monthly Enterprise Channel(月次エンタープライズチャネル)
毎月一度、新機能や修正プログラム、セキュリティアップデートが提供されるチャネル - Semi-Annual Enterprise Channel(半期エンタープライズチャネル)
6か月ごとに新機能や修正プログラム、セキュリティアップデートが提供されるチャネル
Microsoft 365は「クイック実行(Click To Run:C2R)」形式でインストールされ更新されます。
クイック実行(Click-to-Run、C2R)は、Microsoftが提供するアプリケーションのインストールと更新の技術です。
Microsoft 365やOffice 2019などの最新のOffice製品で使用されています。
従来のWindows Installer(MSI)ベースのインストール方法とは異なり、インターネット経由でアプリケーションをストリーミングし、迅速かつ効率的にインストールや更新を行うことができます。
Microsoft 365の更新管理における課題と解決策
Microsoft 365の更新管理においては、以下の3点が課題となる場合があります。
- 通信帯域の消費
Officeアプリの自動更新は、インターネットの通信帯域を消費します。大規模な組織や帯域幅が限られている環境では、更新プログラムのダウンロードによってネットワーク速度が低下する可能性があります。 - 更新のタイミング管理
組織によっては、更新プログラムの適用タイミングを厳密に管理したい場合があります。互換性のテストやトレーニングの準備、業務への影響を最小限に抑えるためです。 - WSUSでの管理
WSUS(Windows Server Update Services)は、Windowsの更新プログラムを管理するためのツールですが、Microsoft 365の更新プログラムはWSUSで管理できません。そのため、Microsoft 365の更新プログラムを管理するためには、別の方法を検討する必要があります。
上記課題は、「更新ポイント」をファイルサーバー等の共有フォルダに設置することで解決できます。
更新ポイントは、Microsoft 365 Apps(旧称:Office 365 ProPlus)の更新プログラムを管理するための概念です。
ネットワーク上の共有フォルダやHTTPサイトなど、更新ファイルを格納する場所に指定して、ネットワーク帯域幅の消費を抑えて更新プログラムを展開できます。
更新ポイントを活用することで、以下のメリットを得られます。
- 通信帯域の消費を抑えられる
- 更新プログラムを一元的に管理できる
- 適用タイミングやバージョンをコントロールしやすくなる
LANSCOPEを活用したMicrosoft 365更新管理
LANSCOPEでのMicrosoft 365更新管理には2つの更新パターンがあります。
運用にあわせて選択することが可能です。
パターン1
LANSCOPEで更新ポイントを配布・実行し更新する。
パターン2
LANSCOPEで自動更新の接続先を変更する。
LANSCOPEの資産管理機能ではMicrosoft 365の設定情報もご確認いただけます。
配信機能での運用が正しく行われているかも確認することができます。
まとめ
LANSCOPEは、Microsoft 365の更新管理を効率化するソリューションとして、
以下の企業におすすめです。
- 通信帯域が限られている企業
- 更新プログラムの適用タイミングをコントロールしたい企業
- 更新プログラムの適用状況を常に把握したい企業
今回ご紹介した設定手順は、LANSCOPEを活用したMicrosoft 365の更新管理に関するものです。
設定手順の詳細については、弊社サポートセンターにて説明可能です。
また、専用の手順書も準備しておりますので、お気軽にご相談ください。
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