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スマホのウイルス感染とは?確認したい症状や対処を徹底解説

Written by WizLANSCOPE編集部

スマホのウイルス感染とは?確認したい症状や対処を徹底解説


ビジネスシーンでの利用が当たり前になったスマートフォン(以下、スマホ)ですが、常時インターネットに接続されており、なおかつ個人・機密情報が多く保存されていることから、サイバー攻撃者に狙われやすい傾向にあります。

仮に業務用のスマホがウイルスに感染してしまうと、機密情報の漏洩にもつながるため、対策は必須といえるでしょう。

本記事では、スマホがウイルスに感染した場合の対処法や感染を防ぐための対策などを解説します。

▼本記事でわかること

  • スマホがウイルスに感染した場合の症状
  • スマホがウイルス感染した場合の対処法
  • スマホのウイルス感染を防ぐための対策

「ウイルス感染を防止するにはどのような対策が有効なのか」「スマホが感染した場合はどうすればよいのか」などを知りたい方はぜひご一読ください。

スマホを狙った攻撃とは​


リモートワークの普及と共に、企業におけるモバイル機器の業務活用が急速に拡大し、スマホを標的とするサイバー攻撃が増加しています。

スマホは常時インターネットに接続されており、なおかつ個人・機密情報が多く保存されていることから、攻撃者に狙われやすい傾向があります。

スマホがウイルスなどに感染すると、個人・機密情報が漏洩する可能性があるため、対策が必須です。

スマホがウイルスに感染した場合の症状


スマホがウイルスに感染した場合、以下のような症状が表れることがあります。

  • 動作が重くなる
  • スマホが熱くなる
  • バッテリーの持ちが悪くなる
  • 広告や警告が執拗に表示される
  • カメラやマイクが勝手に起動する
  • 通信量が普段より多い
  • 身に覚えのないアプリがインストールされている

症状をひとつずつ確認していきましょう。

動作が重くなる

スマホがウイルスに感染すると、アプリの起動やWebページの表示に時間がかかるようになるなど、動作が重くなることがあります。

これは、ウイルスがバックグラウンドで動作し、スマホのメモリやCPUを占有しているためです。

一見すると通信状況やデバイスの劣化に見える症状も、ウイルスへの感染が原因の可能性があります。

スマホが熱くなる

デバイスの発熱は、長時間の動画視聴やゲームプレイなど通常の使用でも起こり得る現象です。

しかしながら、とくに操作していないのに熱を帯びている場合、バックグラウンドで不正なプログラムが動作している可能性があるため、注意が必要です。

バッテリーの持ちが悪くなる

使用頻度に変化がないにもかかわらず、電池の減りが異常に早い場合は、ウイルスに感染している可能性が考えられます。

もちろん、バッテリーが経年劣化しているケースも考えられるため、デバイスの使用期間も考慮した判断が求められます。

広告や警告が執拗に表示される

操作中に突然「ウイルスに感染しています」といった警告文や怪しい広告が頻繁に表示されるようになった場合、感染が疑われます。

というのも、上記のような偽警告や不審な広告は、「アドウェア」と呼ばれるマルウェアに感染することで表示されるケースが多いためです。

執拗に表示される広告や警告の指示には従わず、画面を閉じるようにしましょう。

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アドウェアとは?感染経路や想定される被害、対策方法をわかりやすく解説

カメラやマイクが勝手に起動する

カメラやマイクが勝手に起動してしまう原因もマルウェア感染の可能性が考えられます。

トロイの木馬などのマルウェアに感染すると、「バックドア」が設置される危険性があります。

バックドアとは、システムへ不正侵入した攻撃者が、再侵入するために設置する「侵入口」です。

バックドアによって攻撃者が不正にデバイスを操作することが可能になり、カメラやマイクを勝手に起動させることができるようになります。

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バックドアとは?不正侵入の経路を設置する手口と対策

通信量が普段より多い

スパイウェアのような、個人情報や機密情報を収集して、外部に送信するマルウェアに感染すると、バックグラウンドでデータの送受信が頻繁におこなわれることから、通信量が急激に増えることがあります。

通信量に不審な増加が見られた場合は、感染の可能性を疑い、適切に対応しましょう。

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スパイウェアとは?知らない間に情報が漏洩?!有効な対策を解説

身に覚えのないアプリがインストールされている

スマホのアプリ一覧に、インストールした覚えのないものが増えている場合もウイルスの感染が疑われます。

悪質なプログラムが働き、見えない部分で遠隔操作アプリなどをインストールされている可能性があります。

スマホがウイルスに感染する原因


スマホがウイルスに感染する原因としては、以下が考えられます。

  • 不審なメールの添付ファイルやURLを開く
  • 不正なサイトを閲覧する
  • 非公式のアプリをインストールする
  • フリーWi-Fiを使用する
  • 不正な広告をクリックする
  • 外部機器に接続する

感染リスクを高める危険なアクションを理解し、感染予防に努めましょう。

不審なメールの添付ファイルやURLを開く

不審なメールに添付されているファイルには、マルウェアが仕掛けられている危険性が高く、安易に開くと感染してしまいます。

また、メール本文内のリンクをクリックし、不正なサイトにアクセスしてしまうと、ウイルスが勝手にダウンロードされてしまうケースもあります。

不正なサイトを閲覧する

攻撃者が改ざんしたサイトと知らずに閲覧してしまうと、ウイルスに感染してしまうケースがあります。

誰もが知っているような大手企業のサイトや公的機関のサイトが改ざんされているケースもあるため、明らかに怪しいサイトの閲覧を回避するだけでは、ウイルス感染を防げないのが厄介な点です。

非公式のアプリをインストールする

「Google Play」や「App Store」で配布されているアプリは、安全性に関する厳しい審査を通過しているため、ウイルスが仕込まれている可能性は極めて低いです。

しかし、上記のような公式のストア以外で配布されたアプリは安全性が確保されておらず、ウイルスが仕掛けられているケースがあります。

フリーWi-Fiを使用する

提供元がわからないフリーWi-Fiや通信が暗号化されていないフリーWi-Fiに接続すると、場合によっては不正にアクセスされ、ウイルスを送り込まれてしまうケースがあります。

不正な広告をクリックする

正規の広告ネットワークを悪用し、マルウェアを配布するマルバタイジングという攻撃手法があります。

一見無害そうな広告でも、クリックするとマルウェアに感染してしまいます。

さらに、広告をクリックしていなくても、表示されただけでマルウェアがダウンロードされるケースもあります。

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マルバタイジングとは?仕組みや手口、対策を解説

外部機器に接続する

外部機器との接続がきっかけで、ウイルスに感染するケースもあります。

たとえば、公共施設などの共用USBポートから充電すると、ウイルスがスマホに入り込む可能性があるため、安易に接続しないことが重要です。

スマホがウイルス感染した場合の対処法


スマホのウイルス感染が疑われる場合、迅速で適切な対処が被害の拡大を防ぐ鍵です。

感染時は焦らずに冷静に対処しましょう。

ここでは、スマホがウイルス感染した場合の対処法を解説します。

インターネットを切断する

ウイルスに感染したスマホをインターネットに接続したままにすると、ネットワークを経由してスマホ内のデータが外部に送信されたり、他のデバイスに感染が広がったりしてしまう恐れがあります。

そのため、ウイルス感染が疑われる場合は、機内モードに切り替えて、インターネットから切断するようにしましょう。

ウイルススキャンをおこなう

感染が疑われる場合は、アンチウイルスソフトでのウイルススキャンが効果的です。

ウイルススキャンを実施すると、スマホに潜むウイルスを検出し、感染の原因となっているファイルやアプリを特定・駆除することが可能です。

スマホを業務利用する場合は、インシデント発生時に備えて、セキュリティソフトをインストールすることが推奨されます。

不審なアプリを削除する

前述した通り、見覚えのないアプリがインストールされている場合は、不正なプログラムがバックグラウンドで働き、ウイルスの感染源となっている可能性があります。

そのため、不審なアプリを発見した場合は、設定からアプリ一覧を確認し、即時に削除しましょう。

アンインストールの際には、関連するキャッシュや一時ファイルも同時に消去しておくと安全です。

すべての関連するデータを完全に消去することで、再び感染するリスクを大きく減らせます。

パスワードを変更する

ウイルスに感染した場合、メールやWebサービスを利用するための認証情報が盗まれている可能性があります。

とくにクレジットカードや銀行口座と紐づいたアカウントがある場合は、被害の拡大を防ぐためにも、迅速にパスワードを変更する必要があります。

変更時は同じパスワードの使い回しは避け、サービスごとに異なるものを設定するようにしましょう。

スマホを初期化する

すべての対処を試してもウイルスが除去できない場合は、スマホの初期化をおこないましょう。

工場出荷時の状態に戻すことで、ウイルスを完全に除去できる可能性が高まります。

一方で、重要なデータもすべて消えてしまうため、事前のバックアップは必須です。

ただし、バックアップをウイルスに感染した状態で取ってしまうと、再感染のリスクが懸念されるため、写真や動画、連絡先など、項目ごとにバックアップを取るようにしましょう。

スマホのウイルス感染を防ぐための対策


スマホのウイルス感染を防ぐためにも、日ごろから以下の対策を講じることが重要です。

  • OS・ソフトウェアは常に最新の状態を保つ
  • メールの添付ファイルやURLは安易に開かない
  • 非公式のアプリはインストールしない
  • フリーWi-Fiの使用を避ける
  • 外部機器の利用を制限する
  • 画面ロックは必ず設定する
  • アンチウイルスソフトを導入する

とくに、スマホを業務で利用している場合は、業務を円滑に遂行するためにも、適切にセキュリティ対策を実施して、ウイルスの感染を防ぐことが重要です。

詳しく確認していきましょう。

OS・ソフトウェアは常に最新の状態を保つ

OSやソフトウェアなどを提供するベンダーは、システム上の脆弱性を修正するために、定期的にセキュリティパッチという更新プログラムを配信します。

この更新プログラムがリリースされているにも関わらず、古いバージョンのOS・ソフトウェアを使用し続けると、脆弱性が修正されず、そこからウイルスが侵入しやすくなります。

感染リスクを低減するためにも、OS・ソフトウェアは常に最新の状態を保ち、脆弱性を放置しないようにしましょう。

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メールの添付ファイルやURLは安易に開かない

不審なメールに含まれるリンクや添付ファイルは、ウイルス感染の入り口になり得ます。

そのため、送信元がわからないようなメールの添付ファイル・リンクは開かないようにしましょう。

ただし近年では、公的機関や取引先担当者などを装って巧妙に添付ファイルやリンクを開かせようとする手口も見られるため、送信元だけで判断せず、メールの内容や文章が不自然な点がないかなども確認することが重要です。

非公式のアプリはインストールしない

前述した通り、非公式のアプリには、ウイルスが仕掛けられている可能性があります。

そのため、アプリをインストールする際は、必ず「Google Play」や「App Store」といった公式のストアからインストールするようにしましょう。

フリーWi-Fiの使用を避ける

前述した通り、安全性が担保されていないフリーWi-Fiに接続すると、不正にアクセスされ、ウイルスを送り込まれる危険性が懸念されます。

そのため、商談に向かう移動中など出先でインターネットを利用する際は、会社支給のモバイルルーターを使用するか、VPNを併用するようにしましょう。

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外部機器の利用を制限する

USBポートなど、安全性が担保されていない外部機器に安易に接続するのは控えましょう。

たとえば、空港やホテルのロビー、カフェなどにある無料のUSB充電ポートを使用したらマルウェアに感染したというケースも報告されています。

また、PCとの接続時も注意が必要です。

ウイルスに感染したPCにスマホを接続すると、スマホもマルウェアに感染する危険性があるため、信頼できる環境での接続に限定しましょう。

画面ロックは必ず設定する

画面ロックを設定していないと、悪意ある第三者に勝手にスマホを操作され、ウイルスをダウンロードされてしまう危険性もあります。

そのため、画面のロック機能は必ず設定し、短時間であっても席を離れる際はスマホを携帯するようにしましょう。

アンチウイルスソフトを導入する

アンチウイルスソフトは、ウイルスの侵入を防ぐ重要な役割を果たします。

信頼性の高いソフトを選び、定期的なスキャンとリアルタイム保護を有効にしておきましょう。

アンチウイルスソフトをインストールしておくことで、万が一ウイルスが見つかっても、迅速な検出と対応ができるようになります。

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アンチウイルスとは?機能や最新の検知方法・選び方などをわかりやすく解説

スマホのウイルス感染対策なら「LANSCOPE エンドポイントマネージャークラウド版」


スマホの業務利用が増えている昨今、従業員が円滑に業務を遂行できるように、企業側は適切なセキュリティ対策を実施する必要があります。

MOTEX(エムオーテックス)が提供する「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、スマホ管理に欠かせない、Apple Business Manager・Android Enterprise にも対応しているMDMです。
OSを問わず、モバイルデバイスの安全な管理を支援することが可能です。

たとえば、「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」のAndroid Enterpriseでは、管理者が許可したアプリのみ、デバイスのGoogle Playストアに表示できます。

これにより、「業務に関係のないアプリをインストールしたことでマルウェアに感染した」といった事態を防ぐことができます。

また、Wi-Fi接続などマルウェア感染につながりそうな特定の機能を制限することも可能です。

他にも、「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、モバイルデバイスだけでなくPC管理も一括でおこなうことが可能です。

より詳しい機能や魅力については、以下のページで詳しく説明しています。
スマホの管理強化を目指す企業・組織の方は、ぜひ本記事とあわせてご確認ください。

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まとめ

本記事では、「スマホのウイルス感染」をテーマに、スマホがウイルスに感染した場合の対処法や感染を防ぐための対策などを解説しました。

本記事のまとめ

  • リモートワークの普及に伴い、モバイル機器の業務活用が急速に拡大し、スマホを標的とするサイバー攻撃が増加している
  • スマホがウイルスに感染した場合、「パフォーマンスの低下」や「広告・警告が執拗に表示される」「カメラやマイクが勝手に起動する」といった症状が表れる
  • 感染が疑われる場合の対処法としては、直ちにインターネットを切断し、ウイルススキャンをおこなって、感染源である不審なアプリなどを削除する
  • スマホのウイルス感染を防ぐためには、「OS・ソフトウェアは常に最新の状態を保つ」「メールの添付ファイルやURLは安易に開かない」「フリーWi-Fiの使用を避ける」といった基本的な対策の徹底が重要

業務用スマホがウイルスに感染すると、個人・機密情報が漏洩しかねません。

企業・組織の社会的信用の低下につながるため、基本的な対策を徹底し、スマホのウイルス感染を防止しましょう。

本記事で紹介した「LANSCOPE エンドポイントマネージャー クラウド版」は、 AppleとGoogleのプログラムに対応した充実のiOS・Android管理が魅力のMDMです。

デバイスの利用制御やアプリ管理、紛失対策など、高度なモバイル管理を支援し、企業・組織の効率的なスマホ・タブレット管理を可能にします。

また、MDM機能だけでなく、PCの管理も同時におこなうことができます。

スマホの業務利用が多く、管理強化・セキュリティ強化を目指したい企業の方は、ぜひ導入をご検討ください。

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